2026.01.09 全固体電池搭載の高級車「紅旗」、プロトタイプ第1号が完成 中国電池市場が活発に                                           

全固体電池搭載の「紅旗天工06」のプロトタイプ完成を祝う紅旗汽車の従業員

リチウムイオン電池搭載の現行の紅旗リチウムイオン電池搭載の現行の紅旗

 中国第一汽車集団(FAW)傘下の紅旗汽車(Hongqi)が全固体電池を搭載した国内最高級車のプロトタイプ第1号を完成させ、昨年暮れからテスト走行の段階に入った。同電池の開発は、社内の研究開発チームが担当したが、生産については明らかにしていない。紅旗は「ステート・リムジン」として政府首脳が公式行事などに利用している。

 全固体電池は、高エネルギー密度や発火の危険性が少ないため、現在主力のリチウムイオン(Li)電池の代替になると期待されている。既に中国政府は、FAWも参加の全固体電池の開発コンソーシアムに60億元(約1200億円)を拠出して研究をサポート。このため紅旗汽車は、優位な環境にあるようだ。

 CATLやBYDといった国内大手電池メーカーも、2027年までに小型車向けに全固体電池の実用化を狙っている。自動車メーカーでも、東風汽車が26年9月をめどに巡航距離1000Kmを可能にする全固体電池の量産を計画しており、全固体タイプをめぐる動きは活発だ。

 完成したプロトタイプの名称は「紅旗天工06」。中国で既に従来型のLi電池搭載車として販売されているミッドサイズタイプのSUV版だ。試験走行ではパワートレインの状態や電池技術の試験などが中心に行われている。プロトタイプの開発期間は470日を要し、硫化物系固体電解質や60Ahセルのプロセスを最適化するとともに、高電圧モジュールの軽量化にも取り組んだという。