2025.07.08 【家電総合特集】後半戦の取り組み TVS REGZA 笹川知之取締役副社長兼営業本部長

笹川 副社長

レグザブランド浸透図る

サウンドバーなど新領域に力

 4K有機ELも4K液晶も本気で取り組むことを打ち出し、両製品群ともフラッグシップ機を展開するとともに、液晶テレビは4KミニLEDからハイビジョンまで非常に幅広いラインアップをそろえている。今年はテレビの幅広いニーズに応えながら、新領域のサウンドバー、レーザープロジェクター、ゲーミングモニターをさらに浸透させていく。

 6月までのテレビ出荷は堅調に推移した。大画面化と同時にミニLEDの人気も高まり高付加価値製品の購入が増えている。今年は有機ELのフラッグシップX9シリーズとミニLED液晶のフラッグシップZ9シリーズをいち早く投入。さらにミニLEDの上位機Z8シリーズ、標準機Z7シリーズに加え、4K倍速液晶のZ6シリーズまで展開する。

 2025年モデルは生成AI(人工知能)を活用し新たな視聴体験を実現する「レグザインテリジェンス」を全機種に搭載した。画質や音質調整のほか、コンテンツの提案もAIが行う。AIが音声と環境音のバランスを調整するAIリスニングは聞き取りやすく高齢者らにも好評だ。

 大画面テレビの展開も加速させた。23年以降、110V型、100V型、85V型を発売してきた。今年は85V型以上が8ラインまでになり、大画面モデルの販売構成比も高まってきている。「感動は大きさに比例する」と思っており、壁の広さと視聴距離2.5メートルが確保できれば大画面を提案するようにしている。さらに116V型のRGBミニLED液晶レグザを開発しており年度内の発売を目指している。

 販売店やユーザーからの声を反映した製品開発も進めた。ミニLED上位機のZ8シリーズは43~85V型まで画面サイズをそろえながら、全機種にいつでも放送を視聴できる「タイムシフトマシン」を搭載。さらに25年モデルに二つの映像を同時に楽しめるダブルウインドウも採用した。

 今年はテレビ以外の製品展開も強化する。昨年はテレビの音を高音質で楽しめるレグザサウンドバーを発売するとともに、ゲーミングモニター市場に参入した。サウンドバーは今年も製品ラインアップを増やした。さらに家庭用プロジェクター市場に参入しRGB3色レーザー光源搭載の4Kプロジェクター2機種を発売した。この3分野の製品群はさらに拡充していく。

 営業体制は本社と営業とが一体となった提案ができるようになった。今年はECと新分野の製品を提案する専門部隊を新設し営業とともに新領域の提案を強化する。東芝ストアー向けの支援もさらに強化し、販促や設置の支援も一緒になって取り組んでいく。

 プロモーションでは昨年から引き続きタレントの目黒蓮さんをアンバサダーとして起用したほか、FIFAクラブワールドカップ2025のオフィシャルパートナーとしての支援やラグビー日本代表のオフィシャルサポーターの支援も行う。

 夏商戦はキャッシュバックキャンペーンなどで販売支援するとともに後半戦は新製品も計画しているため、さらにレグザブランド浸透を図っていきたい。