2025.07.30 富士通の4~6月連結 最終利益が過去最高
富士通が30日に発表した2026年3月期(25年4~6月)連結決算は、最終利益が前年同期比917・8%増と過去最高益となった。新光電気工業の売却益を計上したことで大幅に増加した。ハード事業が伸び悩み売上高は同1・2%減となったものの、主力のサービスソリューション事業の採算改善が進み、調整後営業利益も同111・9%増と大幅に拡大した。
磯部武司副社長CFO(最高財務責任者)は「AI(人工知能)活用やプライシング戦略、人材ポートフォリオの最適化などが利益率改善につながった」と説明した。
国内・海外市場で展開するサービスソリューションは調整後営業利益が同36・8%増と大きく伸長。デジタルトランスフォーメーション(DX)やモダナイゼーション(既存システムの最新化)需要を吸い上げた。事業ポートフォリオ変革の柱と位置付ける事業ブランド「Uvance」は前年比52・0%増収、モダナイゼーションは同25・2%増収と成長をけん引した。
ハードウェアソリューションは欧州サーバー事業などが落ち込み同11・6%減収。採算性改善により調整後営業利益は13億円だった。
ユビキタスソリューションは同1・8%減収となったが、採算重視の販売への転換で調整後営業利益は同84・3%増となった。
通期業績予想は据え置いた。