2025.10.18 JLMAが講習会と秋季懇親会を開催 次世代照明「Lighting 5.0」実現に意欲

登壇した日本照明工業会の熊澤会長

講演後、タレントの「パックン」ことパトリック・ハーラン氏(右)による質問コーナーが設けられた。講演後、タレントの「パックン」ことパトリック・ハーラン氏(右)による質問コーナーが設けられた。

 日本照明工業会(JLMA)は17日、都内で「2025年講習会・秋季懇親会」を開催した。講習会にはJLMAの会員約180人が参加した。

 講師として、東京財団政策研究所の柯隆主席研究員が登壇。米中貿易摩擦や新型コロナウイルス禍の影響などの観点から中国経済の状況について解説。中国市場に進出する日本メーカーに向けて、中国人の消費者に合った製品の訴求を行うよう提言した。

 同日には、特別功労賞の授賞式も行われた。地震調査の知見を反映した耐震設計基準の整備に尽力した「ポール分科会/ポール分科会WG」、省エネ法トップランナー制度の将来課題に対峙し新制度案の検討や取りまとめに貢献した「照明器具省エネ基準検討委員会/新省エネ基準検討WG」、JIL(公共施設用照明器具の技術基準)の改正発行に尽力した「公共施設用照明器具小委員会/公共施設用照明器具確認業務小委員会」が受賞した。

 5月に会長に就任した熊澤龍也氏(パナソニック エレクトリックワークス社常務)は懇談会のあいさつで、「照明は単に明るくするためだけのものではなく、健康、安全、快適、便利という新しい価値を生み出そうと『Lighting5.0』を提唱している」と強調。その上で、「生成AI(人工知能)を活用することによって、目指している世界をより加速的に実現できると考えている。工業会としても前向きに向き合い、皆さまからもアイデアをいただきたい」と話した。

 経済産業省商務情報政策局情報産業課の南部友成課長は、半導体・AI分野に2030年度までの7年間で10兆円以上を公的支援するという政府の枠組みに触れ、「日本で半導体を作り、AIを作れるような環境を作り、もう一度日本が世界のサプライチェーンの中心になれるように取り組んでいる」と述べた。