2025.12.16 海洋構造物などの腐食を非接触で検知 島津製作所が測定器発売
水中ドローンに搭載の「CF100」(赤枠内)
島津製作所は15日、海洋構造物などの腐食を非接触で検知する水中電界(Underwater Electric Potential、UEP)測定器の販売を始めた。構造物に触れずに高感度で測ることが可能な2機種のUEP測定器を用意した。
新たに発売したUEP測定器の一つが「CF100」で、自律型無人潜水機や水中ドローンなどの水中ロボットへの組み込みを想定して制御器を基板型にした。「CF110」は、潜水士による携帯や実験施設向けに制御器を卓上型にした。
同社はデュアルユース(軍民両用)の技術として、水中ロボットメーカーやエンジニアリング会社、資源探査会社、防衛省などに、UEP測定器を特別仕様で提供してきたが、今回正式に量販機の販売を始めた。
UEP測定器を構成するセンサー部分とケーブルは、水深3000mまで使用が可能。センサーは小型・軽量で、持ち運びに便利な構造となっている。腐食検査の対象に据え付けることで、遠隔で腐食兆候がモニタリングできるようになる。さらに、磁気センサーと併用することで、海底に埋没したパイプラインの位置検知と腐食検知を同時に行うことが可能という。
両機種は国内外で、発売後1年間で計10台の販売を目指す。希望販売価格は、ともに327万円(税込み)から。










