2025.12.18 アンリツ、広域の周波数に対応する小型シンセサイザーモジュール発売

ミリ波、テラヘルツシステムに組み込み可能な新製品

 アンリツは、10MHz~20GHzに対応するマイクロ波周波数シンセサイザーモジュール「EcoSyn Lite MG36021A」の販売を始めたと発表した。ミリ波、テラヘルツシステム市場の計測や非破壊確認などに用いられる製品だ。

 新製品は、一般的なシンセサイザーモジュールと比べて小型で、10×10×2cmとコンパクト。信号の揺れをどれだけ低く抑えられるかを示す性能指標は、10GHzの信号で中心から10kHz離れた場所で「-126 dBc/Hz」という性能を実現した。不要な信号成分をどれだけ抑えられるかを示す性能指標は-60 dBcとなっている。

 周波数の切り替え速度は50µs未満と超高速で、自動試験装置やレーダー試験などの用途で試験時間を大幅に短縮できる。+18 dBmの高出力パワーも備えている。

 近年、ミリ波とテラヘルツ波は、医療診断や空港での衣服透過検査、物体内部構造の非破壊確認などのイメージング分野に加えて、衛星通信やレーダーシステム、超高速通信など、幅広い分野での活用が進んでいる。市場の拡大に伴い、システムの小型化とコスト低減、試験時間の短縮、より高精度な基準信号源などが求められている。同社はこうしたニーズに応えるため、今回の製品を開発した。