2025.11.25 アンリツ、光ファイバーの伝送品質を評価できるソリューション 国内販売開始
マルチコア光ファイバーの評価を可能にする
アンリツは、次世代の大容量光通信を支えるマルチコア(光伝送路)光ファイバーの伝送品質を評価できる「マルチチャネルファイバテスタMT9100A」を開発し、国内販売を始めたと発表した。
今回の製品は、東北大学特別栄誉教授の中沢正隆氏が発案したマルチチャネル「OTDR(光時間領域反射計)」方式をベースに開発した。この方式は光ファイバーの状態を調べる複数のOTDRを同期させることで、マルチコア光ファイバーの伝送損失や反射減衰量の測定に加えて、信号品質に影響を与える信号の干渉を距離方向の分布として測り可視化することも可能だ。
さらに、マルチコア光ファイバーの片端のみで測定できることも特徴。フィールドテストなどで光ファイバーの両端が遠く離れていても、作業者を両端に配置する必要が無く、設置や運用の手間を大幅に軽減できるという。
AI(人工知能)やクラウドサービスの普及を背景に、光海底ケーブルやデータセンター間をつなぐ光通信の伝送容量が増加する中、従来の光ファイバー一本当たりの伝送容量は限界に近付きつつある。その打開策として、1本の光ファイバー内に複数のコアを独立して配置するマルチコア光ファイバーが注目されている。









