2026.03.02 サトーと桜井グラフィックシステムズ、RFID回路印刷で提携 ミクロン銅粉活用、26年度下期の実用化へ
サトーと桜井グラフィックシステムズは2日、ミクロン(マイクロメートル)サイズの銅粉を用いた導電性ペーストによるRFID(無線周波数識別)アンテナ製造技術の量産体制構築と事業化に向け、業務提携を開始したと発表した。両社の技術を融合し、2026年度下期の実用化を目指す。
今回の提携では、サトーが開発した印刷方式のRFID回路形成技術と、桜井グラフィックシステムズの高精度スクリーン印刷技術や試作・量産対応力を組み合わせ、RFIDアンテナをはじめとするプリンテッドエレクトロニクス製品への展開を進める。
従来のRFIDアンテナ製造は、アルミ箔(はく)を薬液で溶かすエッチング工法や打ち抜き工法が主流であるが、不要部分の廃材や薬液洗浄に伴う廃液が発生し、環境負荷の高さが課題となっている。これに対し、印刷方式は材料ロスや薬液使用量を抑制でき、環境負荷低減が期待されている。
サトーの新技術は、ミクロンサイズの銅粉を導電性ペーストに用い、印刷でRFIDアンテナ回路を形成するもの。銀ペーストや銅ナノ粒子を使用しないため、導電材料の大幅な低コスト化と高い導電性、量産適性の両立が可能になるとしている。産業用途で広く流通する銅粉を活用することで、安定調達にも優位性がある。
桜井グラフィックシステムズは、シリンダー型全自動スクリーン印刷機で世界的に高いシェアを持ち、試作から量産受託まで一貫対応できる体制を強みとする。両社は今回の提携により、実用化に直結する製造基盤の確立を図り、RFID分野を中心に事業化を加速させたい考え。

今後は、真贋(しんがん)判定やリアルタイム追跡を可能にするスマートラベル、温度・湿度センサー一体型RFIDなどへの展開を視野に入れる。さらにフレキシブルディスプレーやセンサー、ウエアラブル、太陽電池など幅広い次世代エレクトロニクス分野への応用も検討し、他社との協業も進めていく方針。










