2026.06.04 空気清浄機「Purefitシリーズ」、空質ニーズの顕在化を加速 シャープ

Purefitシリーズのフルラインアップ化で空清ニーズを掘り起こす

本格的な空清性能により、花粉対策など本質ニーズに応えていく(従来機と比べ、PurefitシリーズはWフィルター構造により、脱臭・集じんフィルターの使用枚数が従来機の倍に増えている)本格的な空清性能により、花粉対策など本質ニーズに応えていく(従来機と比べ、PurefitシリーズはWフィルター構造により、脱臭・集じんフィルターの使用枚数が従来機の倍に増えている)

 シャープは、コロナ禍で高まった空質ニーズに応え、プラズマクラスター空気清浄機の商品戦略を強化し、さらなる事業成長を目指す。

 同社の空気清浄機事業は、国内出荷台数で2011年度から15年度までトップを取るなど、業界をけん引している。26年3月末時点で、累計の出荷台数も3000万台を突破している。

 国内空清市場は、コロナ禍に見舞われた20年度に、過去最高の358万6000台(日本電機工業会調べ)の出荷台数を記録、以降はその反動で前年を下回る出荷が続いた。22年度以降は年間200万台を下回る状況となっていた。

 ただ25年度は、前期比103.7%の166万5000台と前年実績を上回った。「ようやく市場は前年を超え、回復の兆しが見えてきた。特需の反動から脱して、花粉症の方など本当に必要な人が購入するようになっている」(同社Smart Appliances & Solutions事業本部プラズマクラスター・ヘルスケア事業部国内PCI商品企画部の松村勇樹課長)と話す。

 市場の動きにも変化が見えるという。これまで市場で主流となっていたのは加湿機能も搭載した加湿空気清浄機で、ピーク時には空清市場全体の8割を占めていた。

 「加湿機能は手入れが面倒といったネガティブな印象もあり、近年は本質的な空気清浄性能を重視するユーザーが増えている」(松村課長)とする。

 海外メーカーの参入も活発で、こうしたメーカーは加湿機能を搭載しないタイプを投入している。現在、市場では全体の4割程度が空気清浄単体のモデルになっているという。

 こうした市場の動きに合わせ、同社も加湿機能を搭載しない空気清浄専用機の製品戦略を加速させた。

 Purefitシリーズは、昨年11月に第1弾となるFU-U40(適用床面積~18畳)を投入。12月にはオフィス・公共施設向け同M1200(~87㎡=~53畳)を加えた。26年2月にはリビング向けFP-U120(~53畳)、同U70(~31畳)をそろえ、空気清浄専用機のフルラインアップ化を図っている。

 Purefitは、加湿機能を搭載しない空清専用機のため、コンパクトなサイズを実現しつつも、本格的な空清性能を持たせ、運転音にこだわった。

 空清性能の面では、高性能フィルター(Wフィルター構造)で微少粒子やニオイを効率的に捕集する。空清効果の見える化も図り、本体モニターには、室内に漂う目に見えない1μmの粒子を数値化して表示する。

 広い空間や寝室といった個室など、使用する場所によって最適なサイズ感(コンパクト性)、集じん・脱臭など本格的な空清性能、静音性を担保する。

 第1弾として投入したFU-U40は少人数世帯の増加や住宅の狭小化傾向など、住宅を取り巻く環境変化に加え、ライフスタイルの多様化に応えて開発した。

 主力モデルとなるリビング向けFP-U120/U70は、1日の大半を過ごすリビング空間において、高い空清性能とともに、運転音の低減や限られた設置スペースに置けるコンパクト性が求められていることに応える。

 コンパクト性と本格的な空清性能を両立させることができたのは、独自のWフィルター構造の採用による。

 Wフィルター構造は、本体左右の側面に集じん(静電HEPA)・脱臭フィルターを採用し、本体サイズをコンパクトに抑えながら、広いフィルター吸い込み面積を確保する。

 これにより、少ないファンの回転数でも効率よく空気を送り出せる。FP-U120の「自動」運転時には、低騒音36dBで、23畳の空間まで清浄可能な高い空気清浄性能を実現する。U70では、低騒音31dBで12畳の空間まで清浄できる。

 また、電気集じん方式ではなく、HEPAフィルターでしっかり集じんを行うため汚れを取りきるほか、活性炭フィルター(脱臭フィルター)により、ペット臭・料理臭などの生活臭もしっかり吸着できる。 「年初にリビング向けPurefitシリーズで(空清専用機の)フルラインアップ化を図ったこともあり、空気清浄機全体では前年の1.4倍で推移している」(松村課長)と手ごたえを感じている。

 今後の商戦では、空清専用機の販売構成比が高まるため、「花粉アレルギー対策など、室内の空気をきれいにしたいという根本的な困りごとを解消するニーズに応えていく」(松村課長)とし、夏場、冬場、花粉飛散期など年間を通した快適提案に力を入れる。

 フルラインアップ化により、リビングはもとより、個室ニーズ(2台目需要)、店舗・病院など業務用分野にも対応できることから、さらなるシェア拡大に力を入れる。