2026.07.24 富士通Japan、生成AIで診療記録 医師と患者の会話を自動整理 2028年3月末までに100件導入へ

 富士通Japanは23日、無床診療所向けクラウド型電子カルテ「HOPE LifeMark-TX Simple type」を対象に、生成AI(人工知能)を使った音声入力オプションの販売を始めた。医師と患者の会話をリアルタイムで文字に起こし、AIが診療記録を自動作成する。利用者への提供は8月31日以降。2028年3月末までに100件の導入を目指す。

 診察中の会話を、主観的情報、客観的情報、評価、計画の4項目で構成する「SOAP形式」に自動で整理する。生成した内容は医師が修正し、電子カルテに反映できる。カルテ入力の負担を軽減し、医師が患者と向き合う時間の確保につなげる。

 開発時の検証では、5分間の会話なら約10秒で要約を作成した。音声認識の精度を示す単語誤り率は約12%で、医学用語や方言にも対応する。兵庫県神戸市の阿部クリニックで試験運用した。初診患者との会話を記録するほか、再診患者でも体調の変化や生活上の重要な情報がある場合に活用している。

 導入後は、患者との会話を詳しく記録しながら、キーボード入力に時間を割かずに診療できるようになった。記録の書き方も統一され、複数の医師による情報共有や診療情報の引き継ぎが円滑になったという。