2026.07.27 【家電流通総合特集】東芝コンシューママーケティング・鈴木新吾代表取締役社長 勉強会の知識、店舗で生かす

 足元の状況はエアコンが好調だ。エアコン購入が目的で来店した顧客がほかの商品の買い回りなどを行い、4、5月は電子レンジや冷蔵庫、洗濯機なども伸長した。エアコンが来店率の向上につながったとみている。

 エアコンは「2027年問題」で市場でも非常に大きく動いている。当社も販売は好調で、高性能モデルをはじめ、寝室などの個室用として標準モデルを購入するなど、全体的に動いている。中でも4、5月はさらに勢いを増してプラスで推移した。全体的には好調に推移したが、6月は気温が上がらなかったこともあり、伸び悩んだ。

 エアコンは、風当たりを感じにくい「無風感空調」を訴求している。一部の店舗では体験会を行い、無風感なのにしっかり冷えることを理解してもらえるようにした。

 24年から俳優の反町隆史さんを起用したコマーシャル(CM)を放送している。従来は「赤といえば東芝」など東芝のブランドイメージ確立を狙ったCMを放送していたが、いまは商品の良さを伝えるCMを中心に放送している。

 現在は夏の販促に向けてエアコンの「無風感空調」CMを放送している。イメージしにくい商品のため、顧客にも伝わるような体感をしてもらうのがよいと考えてCMを展開した。エアコンが稼働しているのに、ティッシュが動かない様子を反町さんの驚いたリアクションも合わせて放送したところ好評だった。

 今後の新しいCMでも、顧客の困り事や課題をどのように解決できるかといった商品の良さが伝わるCMを放送していく。ただ、軸でもある「赤といえば東芝」というイメージは残していく。

 春には体験型の新商品研修会「東芝体感勉強会(MST)」を開催した。各新商品の販売時期が異なるため、販売店が紹介ポイントを一度に押さえられるよう商戦期前の春と秋に取り組んでいる。

 昨年秋に、家電商品を体験できるカフェを初めて用意した。実際の調理時間などを体験できるようにしたところ、好評だったため、今回第2弾を行った。

 前回は1日1回だったが、今回は1日2回開催した。簡易的に料理をしてもらい、味も体験してもらった。料理をする人だけでなく、料理をしない人でも簡単においしいものが作れるのが好評だった要因の一つだと考えている。

 電子レンジでは、庫内の上下で別々の食材を一度に調理できる2段調理をテーマにした。レンジだけで簡単においしく調理できる驚きを体験してもらい、店頭に生かしてもらえるようにした。前回に続いて評判が良かった。

 夏商戦の後半はエアコンが鍵を握るとみている。本格的な暑さが始まることもあり、1~5月のような駆け込み需要がもう一度くると予想している。

 気温が上がると買い替えだけでなく、修理サービスを利用する人も増える。5月も問い合わせが増えたため、7月以降も増えるだろう。ただ、今年は27年問題もあり、約10年使用している人は修理より買い替えを検討するのではないか。

 秋のMSTにも引き続き取り組んでいく。勉強会は新商品に触れ、新しい発見や理解を届ける環境を目指している。そのため、テーマ設定や展示、説明の方法などは随時アップグレードしていく。エアコンやIoT家電、調理家電などMSTで得た知識を接客に生かし、顧客のライフスタイルに合わせた提案ができるようにしてもらいたい。

 従来の取り組みで良かったことや悪かったことを振り返り、同じ販促や提案でも一つアップグレードして取り組むようにする。取引先とも連携して販促策を決め、後半戦に備えていく。