2026.07.13 【家電総合特集】東芝ライフスタイル 白戸健嗣代表取締役社長執行役員
東芝ブランドの認知向上に注力
足元で為替が円安方向に動いており、当社にとっては厳しい環境だ。部品の手配は国内や中国を中心に動いているが、値上がりなどで製品の原価にも影響が出ている。
今年の前半は「2027年問題」でエアコンが大きく動いた。冷蔵庫も前年を上回り、これまでの製品への取り組みなどが評価された結果だと考えている。
エアコンは、昨年の後半から高い需要が続いていたが、4、5月はさらに勢いを増してプラスで推移した。全体的には好調に推移したが、6月は気温が上がらなかったこともあり、伸び悩んだ。
冷蔵庫や洗濯機なども上向いていたが、エアコンと歩調を合わせるように販売に勢いがなくなっていった。エアコン市場は1.5~2倍は伸びると言われているが、6月に伸び悩んだことで今後も動向には注視していく。
25年から、俳優の反町隆史さんを起用したコマーシャル(CM)を放送している。CMの反響はとても良く、親子3世代への認知が向上している。
夏の販促に向けてエアコンのCMも放送している。風当たりを感じにくい「無風感空調」を紹介した。顧客にも伝わるような体感をしてもらうのがよいと考えてCMを展開した。エアコンが稼働しているのに、ティッシュが動かない様子を反町さんの驚いたリアクションも合わせて放送したところ、非常に好評だった。今後もこうした販促をさらに推進していく。
東京・渋谷に昨年開所したプロダクトデザイン(製品意匠)の創出と情報発信のための共創拠点「Tokyo Design Center(TDC)」も良いスタートができている。若年層やクリエーターなどと共創し、多様な価値観を創出していく場となっている。既にデザインの専門学校と連携した取り組みも始めており、若年層のトレンドを分析してレポートにまとめている。渋谷という立地はとても良い効果が出ている。
今年後半は、全体の需要が読みづらい状況であり、市場がどのように動いていくかを注視しなければならない。製品は顧客が求める機能やデザインなどを反映することが重要になる。それぞれの価値を見いだしてもらえるような製品を提供していく。CMなどを活用して若年層の認知向上にも引き続き取り組んでいく。
エアコンは、来年の新省エネ基準の適用を見据え、省エネモデルの製品戦略を検討していく。省エネ性能を高めるためには、本体や室外機のサイズが大きくなってしまう。顧客にとっては不満点だと思うため、すぐでなくとも小さく使いやすいサイズの提供も考えていきたい。新しい価値を提供したり、生活の質を高めたりする提案を行っていく。
洗濯機の訴求にも力を入れていく。最近はドラム式洗濯機の値段が10万円を切る手頃な価格の製品も登場している。顧客によって選ぶ基準は異なってくるが、同じものを高く販売しているのではなく、付加価値となっている部分を丁寧に説明していく必要がある。
エアコンや冷蔵庫は新製品を開発できているが、洗濯機はさらに価値を高めた製品を出していきたいと考えている。訴求するポイントや、差別化となる機能について、「なぜこれがいいのか」ということをしっかり説明し、秋以降は積極的に提案する。
日本でもオンライン販売が増えてきたため、販促にもしっかり取り組む。特にオンラインでの購入は大型製品の中でも単身赴任などでの購入者が中心で、高機能製品ではなくシンプルな機能を求める人が多い。高付加価値品の販売に力を入れてしまいがちだが、基本性能の開発にもしっかり取り組むことが大事だと考えている。










