2026.07.27 パナソニックEW、インドで初の体験型総合電材展 27年1月開催

海外電材事業拡大をけん引するインドでの事業成長を加速すると話す大瀧社長

 パナソニック エレクトリックワークスは、インド・デリーで同社初の総合電設資材展「Panasonic Solution BOX」を2027年1月に開催する。電気設備市場の成長が顕著なインドで、テベロッパーや設備コンサルタント、政府関係者といった顧客向けに、パナソニックブランドの存在感をより高める狙いだ。

 同社は、今年4月からパナソニックグループの事業会社の一つとして新たにスタート。

 中期成長戦略の一つが、配線器具や照明など電設資材の海外売上の拡大だ。30年度には海外電材比率を35%まで高める目標を掲げる。

 とりわけ電設市場の成長が顕著なインドを重点地域とし、30年度にはインドの売上高を現状の倍となる2000億円に拡大させる。

 24日、報道陣の合同取材に応じた大瀧清代表取締役社長執行役員CEOは「インドは、人口増加・内需拡大により電気設備市場が大きく成長している。30年には日本を上回る市場規模が見込まれており、当社にとって大きな成長機会をもたらす」とし、海外電材市場を拡大する上で、インドをけん引役に据える。

 インドの実質GDPはCAGR(年平均成長率)6.8%増と大きく、さらにインドの電気設備市場は、30年度に22年度比で倍増となる3.6兆円(2.15兆ルピー)、CAGR9.1%増の成長が見込まれている。

 大瀧社長は「人口が約14億人、住宅着工も多く、成長ポテンシャルは大きい。また1人当たりの銅消費量は中国の10分の1とはるかに少なく、(電化や都市化など)成長余地が大きい」と見ている。

 インドでは紛争が絶えない他の地域と比べ地政学的リスクは低く安定しており、年齢層も若く人口ボーナスに期待でき、本格的な高度成長が期待されている。

 同社は、成長が見込めるインドで、すでに配線器具トップシェア、強固な販売網と製造・供給力を持つ強みがある。

 この高い市場浸透力を武器に、今後さらに商材の幅出し、販売網・販売施策の強化、件名提案(ソリューションビジネスの展開)への取り組みなどにより、さらに存在感を強めていく方針だ。

 「成長エンジンの一つは市販電材の強靭化。配線器具のシェアをさらに向上させ、クロスセルを拡大するとともに、ライティング(照明)を次の柱に据える」(大瀧社長)と商材の幅を広げる考えを示した。

 また「競合となるナショナル(地場)メーカーが強い南部地区の営業体制も強化し、さらにシェアを伸ばす。件名提案では川上の設計者に提案できる商材の幅を広げ、当社の顧客基盤である地方主要テベロッパーとの連携を強化し市場獲得を目指す。戦略加速のためM&Aや少額出資も積極的に検討していく」(大瀧社長)考えだ。

 もう一方のインドにおける強みである製造・供給力では、同社の中でもトップクラスのスマートファクトリー化を推進している。 「07年の(アンカー社)買収当時は、改善が必要な製造ラインや作業環境もあったが、それから約20年にわたり日本の生産技術を移管し、人材育成、品質、生産性向上、現地化、権限移譲を段階的に進めてきた」(大瀧社長)ことが、大きな成果につながっているという。

 「現在は、IoT接続による稼働設備の一元化や、自動化設備、倉庫など当社の中でも最もレベルの高いスマートファクトリーへと変貌を遂げた。重要なのは日本が答えを与え続けるのではなく、現地の人間が自ら改善し、成長を続ける体制に変わってきたことだ。現地の自走力が今の成長を支えてくれている」(大瀧社長)と話す。

 合わせて、強みであるインド全土に根差した営業・販売力についてもさらに磨きをかけていく。

 「地域ごとの商習慣を踏まえ、販売店や電気工事士との接点を積み重ね、販売促進やロイヤリティープログラム、セミナーなどを展開していく。インドは広く、地域ごとに市場特性も異なる。営業業務でデジタルも活用しながら、現場に近い販売網と、日本で培った品質供給力を組みあわせた地域密着の仕組みで市場浸透力を高めていく」(大瀧社長)と話す。

 インド初の開催となる総合電設資材展「Panasonic Solution BOX」の狙いは、「インド市場におけるブランド力向上と事業拡大」で、「住宅・オフィス・工場・病院、スタジアムなど幅広い用途に向けた建築設備ソリューションを実際に体験できる形で展示し、電設資材のパナソニックの認知拡大を図っていく。当社としてインドで初めての大規模な取り組みとなる」(大瀧社長)という。

 これを機に、インド市場で提案を加速する。日本国内で取り組んでいる空間ソリューション提案を、インド市場のニーズに寄り添う形で展開し、付加価値の高いビジネス展開に取り組む方針だ。