2026.07.30 AIエージェントの活用拡大で2030年に総労働時間10%削減目指す パナソニック コネクト

26年から生成AIと連携するデータ基盤「パナソニック コネクトコーパス」の実装フェーズへ移行する

 パナソニック コネクトグループは29日、大規模言語モデルを活用して開発した自社向けAI(人工知能)アシスタントサービス「ConnectAI」の活用で、総労働時間削減効果が年間総労働時間の3.4%に相当する78.8万時間に達したと公表した。

 同社では、生成AIの活用を業務プロセス全体へ広げるには、AIそのものの性能に加え、AIが参照するデータ整備が重要と認識。

 2023年以降、生成AI活用と並行してデータ統合を推進し、非構造化データに加え、50の社内業務システムが保有する構造化データと連携したパナソニック コネクトコーパスを整備してきた。

 今年からは、この統合データ基盤と生成AIを連携させ、AIが社内の多様なデータを参照しながら業務を支援する実装フェーズへ移行する方針。

 生成AIの業務利用についても、23年2月から業務生産性向上、社員のAIスキル向上、シャドーAI利用リスクの軽減と三つの目標を掲げ、国内全社員約1万1800人にAI活用を推進してきた。

 「ConnectAI」の導入から3年が経過し、AI技術の進化に合わせ社員の活用スキル向上により利用が拡大。25年度は総労働時間の3.4%を削減し、削減時間は前年比2倍に拡大。1かいあたりの削減時間も1.2倍に増えている。

 今後は、社内文書に加え、経理や営業などの業務データと連携し、AI活用を「聞く」から「頼む」へと進化させることで、業務プロセス全体の生産性向上を目指す。

業務データ連携型AIエージェント活用拡大で、総労働時間10%削減へ

 これまで同社は生成AI活用を段階的に進め、24年からRAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用し、文書や図面、仕様書などの非構造化データと生成AIの連携を拡大してきた。

 26年度からは、パナソニック コネクトコーパスに統合された社内データを活用し、生成AIの活用をさらに進化させる。

 社内文書に加え、SFA(Sales Force Automation)やERP(Enterprise Resource Planning)などの業務システムの構造化データと連携することで、AIがより適切な回答や判断を行える環境を整備していく。

 社員からの質問に回答するだけではなく、必要な情報の収集や分析、業務上の判断を支援する業務データ連携型AIエージェントの活用を拡大していく。

 すでに、図面/設計仕様の情報を構造化して照合業務を行うAIエージェントの利用を開始している。

 今後は経理や営業をはじめ、さまざまな業務領域へ展開し、業務プロセス全体を支援するAIエージェントの拡大を図っていく。

 AI活用を「聞く」から「頼む」へ進化させることで、業務プロセス全体の生産性向上を図るとともに、30年には総労働時間の10%をAIで削減することを目指す。

 AI活用によって生み出された時間を、顧客への提案活動や新たなソリューションの創出などに振り分け、さらなる顧客価値の向上を図る。