2026.09.15 象印マホービン 未来技術遺産に2件登録
押すだけポット「中せんなし『みェ~る』」 AAB型 (左)外観写真、(中央)カット断面部分、(右)断面構造図
象印マホービンとグループ会社の象印ファクトリー・ジャパンの「中せんなしエアーポット」と「ガラス製魔法瓶用の真空二重瓶製造装置」の2件が、国立科学博物館が選定する2026年度「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録された。
象印マホービンの押すだけポット「中せんなし『みェ~る』」AAB型(1987年)は、お湯を入れたり捨てたりする際に「中せんを毎回着脱する手間」をなくし、毎日の使い勝手を格段に向上させた「中せんなし」のガラス製エアーポット。
従来のエアーポットは、断熱と注水の役割を兼ねた中栓を給排水のたびに着脱する必要があった。
同製品では、断熱部分をふた側に固定し、お湯をくみ上げるパイプを前方に配置するという画期的な構造を採用。中栓の着脱作業を不要にした。
このアイデアと構造はその後業界へ広がり、現在のステンレス製魔法瓶にも受け継がれ、今日のエアーポット文化を創出した製品として高く評価された。
ガラス製魔法瓶用の真空二重瓶製造装置(所有者=象印ファクトリー・ジャパン)は、日本硝子商事(現ニプロ)、ニッショー(現ニプロ)が製作。
絞り瓶製造ラインは、1965年に設置されたガラス製魔法瓶の「真空二重瓶(中瓶)」を製造する設備。
昭和の高度経済成長期、生活様式の変化に伴い「一家に一台」へと広まったガラス製魔法瓶の大量生産を可能にし、全国の家庭への普及を支えた。
83年には、お湯の残量が一目でわかる「水量表示窓付きエアーポット」の登場に対応した製造ライン(両口瓶製造ライン)も構築し、製品の進化に貢献した。
長年にわたり熟練の技術者による丁寧なメンテナンスを重ねることで、当時の優れた設計精度を現在も維持。
高品質なガラス製品を今なお量産し続けている極めて重要な製造設備として高く評価された。












