2026.09.17 パナソニック エナジー リチウムイオン電池の研究開発拠点新設、次世代電池の開発・生産加速
リチウムイオン電池セルの材料開発から設計・試作までを一貫して手がけ、グローバルな開発・生産をけん引するマザー拠点「エナジーイノベーションスクエア」(外観)
パナソニック エナジーは、リチウムイオン電池セルの材料開発から設計・試作まで一貫して手がけ、グローバルな開発・生産をけん引するマザー拠点「エナジーイノベーションスクエア」を大阪府門真市に新設し、本格稼働を始めた。
住之江開発拠点(大阪市住之江区)と連携した電池開発体制を構築し、車載からデータセンター向けまで次世代電池のグローバル開発・生産を加速する。
拠点新設により、住之江開発拠点と合わせ、国内最大級となる電池専門の研究開発体制を構築した。
新拠点では、セルの製品企画や技術開発、解析部門などの従業員約500人が協働する。技術棟の延床面積は約2万4500㎡で地上6階建て。生産技術の開発を担う「住之江 生産プロセス開発棟」(住之江開発拠点)と合わせ約800人規模となる。
新拠点では、今まで複数拠点に分散していた開発から試作プロセスを集約、完結させることにより、業務効率化と省人化を推進。
輸送を伴う開発リードタイムを15%以上短縮する。新拠点への機能集約に合わせて整備されたDX(デジタルトランスフォーメーション)基盤を最大限に活用し、シミュレーションと実機評価のデータを高度に蓄積・連携させる。常時モニタリングによるプロセス監視と統計解析によりシミュレーション精度と設計完成度を引き上げる。
これらにより、新製品の量産導入までの開発期間を大幅に短縮する。両拠点の連携を図りながら新製品の開発スピードを速め、2030年度までに23年度比で2倍に開発効率を高める方針だ。
スピードと効率性を備えた開発体制を実現するとともに、ニーズを先読みした提案力も強化しながら、拡大する蓄電池への需要と多様化する顧客ニーズに応えていく。
只信一生社長執行役員は「当社電池開発の新たな中核となる新拠点の本格稼働により、次世代製品に直結する開発から量産までの連携がさらに強固になり、グローバル市場における当社の競争力が一層高まるものと考えている」とコメント。
「市場環境や電池の用途が変化する中でも、高い技術力と豊富な知見により柔軟かつ迅速に対応し、市場が求める最適なソリューションでお応えし続けることが私たちの役割」(只信社長)とする。
蓄電池は、エネルギーや経済などの領域で安全保障を支える重要な役割を担い、日本政府により「産業の心臓」と位置付けられる社会的重要性の高い産業となっている。
脱炭素化の流れを背景としたEV(電気自動車)向けに高容量・高耐久な電池が求められることに加え、昨今、AI(人工知能)データセンター向けには、より高出力な電池が求められるなど顧客ニーズは多様化している。
将来的にはドローンやロボタクシー、ヒューマノイドロボットなどさらなる電池の用途拡大が見込まれる中、電池の技術革新は社会インフラシステム全体の競争力にも直結する。
このため、より高品質・高性能な電池ソリューションが求められ、ニーズの多様化に伴う開発案件の増加や、市場が求めるスピードに適応する必要がある。
新拠点ではセルの技術開発を担い、住之江開発拠点の生産技術開発機能と連携することで、技術開発から量産化へのプロセスをシームレスにつなぎ、開発効率の向上とコスト競争力の強化を両立させる。
新しい開発体制から生み出される次世代の電池技術と革新的な量産プロセスは、国内と米国のネバダ工場やカンザス工場など同社のグローバル生産活動とも連動する。
国内最大規模の開発体制から生まれるイノベーションをグローバルな量産体制へ展開し、直結させる技術開発の中核拠点として、グローバル市場での同社競争力をさらに高める。












