2026.09.30 東芝D&S、サージに強い第3世代SiC MOSFETモジュール 耐量300kA2s・耐圧3300V
iXPLVパッケージ(出所=東芝D&S)
東芝グループで半導体製造を手がける東芝デバイス&ストレージ(東芝D&S)は、電力の変換や制御を担うパワー半導体を複数組み込んだモジュールとして信頼性重視の「IX800FXF2YMS4」を製品化した。第3世代の炭化ケイ素金属酸化膜トランジスタ(SiC MOSFET)の設計を最適化し2基搭載。異常時に発生する大きな電流、サージ電流がSiC MOSFETのダイオード部に突入した場合の耐量の指標として、電流2乗時間積(I2t)特性300kA2sを実現した。
SiC MOSFETで主に電流が入る端であるドレインと出る端であるソースの間の最大定格電圧(耐圧)は3300V。想定用途は鉄道車両向けインバーター、コンバーター、再生可能エネルギー発電システム、半導体変圧器(SST)、無停電電源装置(UPS)、エネルギー貯蔵システム(ESS)、産業用モーター制御機器など。いずれも高効率化や小型化に加え、システムの信頼性向上への要求が高まっている。
ドレインとソース間に電流が通った状態の電圧(オン電圧)は、電圧測定用のセンス端子でみて標準値1.4Vと、導通損失も低く抑えている。SiC MOSFETが電流を通す状態に切り替わった際の損失、ターンオンスイッチング損失は同185mJ。電流を止める状態になった際のターンオフスイッチング損失は同175mJに抑えている。
パッケージは東芝D&S独自のiXPLVで外形寸法は144×99.5×40mm。銀焼結接合技術を適用しモジュール内でSiC MOSFETとの接合部の耐熱性と信頼性を高めた。SiC MOSFETで電流の通り道となるチャネルの温度は定格175°Cを許容し、冷却装置の小型化に寄与する。IX800FXF2YMS4の投入でiXPLVを採用した同社製モジュールは4種類になり選択の幅が広がった。







