2026.10.14 ナノイー技術が欧州の主要花粉アレルゲン抑制 パナソニックが実証
欧州の主要な花粉に対するナノイー技術の抑制効果を検証した
パナソニックは、欧州を代表するアレルギー・臨床免疫学の専門家であるロレンツォ・チェッキ博士との共同研究により、欧州で主要とされる花粉アレルゲン6種に対し、ナノイー(帯電微粒子水)技術による抑制効果を実証した。ナノイー技術を照射した花粉アレルゲンを用いたIgE抗体反応検査でも、アレルギー反応の抑制を確認した。
今回の検証では、チェッキ博士の知見をもとに、欧州の花粉症患者の多くがアレルギーを有する主要な花粉アレルゲン12種を整理・選定した。
そのうち、これまで検証していなかった6種(ナガハグサ、カベイラクサ、西洋ハシバミ、モミジバスズカケノキ、ホソムギ、イトスギ)を新たに評価した結果、すべてでナノイー技術による抑制効果を確認した。
これにより、過去の検証結果と合わせて、選定した全12種の花粉アレルゲンで抑制効果が確認された。
12種の中から、飛散期間が長いアレルギー性花粉の代表的な4種(カベイラクサ、オオアワガエリ、シラカンバ、ヨモギ)を対象に、ナノイー技術を照射した後、イムノブロット法によりIgE抗体反応を評価したところ、反応の減少が確認された。
試験では、6畳空間(2.73×3.64×2.4m)内で、ガラスシャーレ(直径35mm)に花粉アレルゲン溶液1mLを滴下し、ナノイー発生装置を組み込んだ送風機から1.5m、高さ1.2mに設置。
ナノイー照射と自然減衰の2水準を24時間後に回収し、電気泳動法により花粉アレルゲンの変化を評価した。検証はパナソニックホールディングスのプロダクト解析センターが行った。
IgE抗体反応検査では、45Lボックス空間で、ガラスシャーレ(直径90mm)にアレル物質溶液3mLを滴下し、ナノイーを10cmの高さから照射。
ナノイー照射と自然減衰の2水準を24時間後に回収し、回収したサンプルの抗体反応をイムノブロット法で評価。ナノイー照射後のサンプルと自然減衰サンプルの抗体反応量を測定した。検証機関はイタリアのアレルギー疾患治療に特化した製薬会社・Anallergo社が行った。
近年、欧州では花粉アレルギーが社会課題となっており、欧州環境庁(EEA)は、欧州人の約30%が花粉アレルギーの影響を受けていると報告している。
気候変動の影響により花粉シーズンの早期化・長期化や飛散量の増加も指摘されているほか、花粉は衣類への付着や換気などによって室内に持ち込まれることが知られており、花粉対策の重要性が高まっている。
チェッキ博士は「近年、欧州では気候変動や環境変化に伴い、花粉への暴露パターンが大きく変化している」と指摘。
「花粉アレルギーへの対策は、屋外での暴露を避けることに加え、室内環境に存在する花粉アレルゲンへの対応に関する研究が重要。今回の検証は、欧州で課題となる主要花粉を対象に、ナノイー技術の作用を評価したもので、IgE抗体反応検査ではアレルギー反応の抑制が確認された。今後、さらなる検証を通じて、花粉アレルゲンに対する本技術の生活空間での適用可能性について、より詳細な知見が得られることを期待している」とコメントを寄せた。









