2026.10.09 ベトナム・フィリピンで使用済み家電の回収・再資源化を実証 パナソニック
実証概要
Cao Phong 社との調印式(26年9月21日、ベトナム・ホーチミン) パナソニック ベトナム 藤野貴康社長(左)と Cao Phong社 Deputy Director Trang Hong Thai(右)
パナソニックは、ベトナムとフィリピンで使用済みエアコンの回収と再生・再資源化に向けた実証を開始する。ベトナム、フィリピンともに10月から2027年3月末まで実施する予定だ。
ASEANでは、経済成長に伴い家電の普及が進む一方、使用済み家電を適正に回収・処理する仕組みの整備が課題となっている。
特にエアコンは冷媒を含むため、適正な回収・処理が不可欠となる。パナソニックが日本で培ってきた家電リサイクルの技術・知見や再生品販売のノウハウを生かし、この実証を通じて使用済みエアコンの適正な回収・処理と再生・再資源化を進め、資源の有効活用につなげる。
ベトナムでは、パナソニック ベトナム(PV)が家電量販店のCao Phong社と連携し、10月8日から27年3月末まで実証を行う。
Cao Phong社の店舗でパナソニック商品を購入した顧客を対象に、買い替え時に使用済みエアコンを買い取る。回収対象はパナソニック製に限らず他社製も含む。
量販店の販売網を活用した使用済みエアコンの回収方法や、継続的に運用可能な回収スキームの構築に向け、運用面・事業面の実現可能性を検証する。
回収した使用済みエアコンは、将来的に解体して素材別に分別し、再生資源として活用することを検討していく。
今後は、対象家電の拡大に加え、得られた再生材をベトナム国内で生産する自社商品に活用することなども検討する。
同国では、電気・電子製品への拡大生産者責任(Extended Producer Responsibility、EPR)の適用が25年1月に始まり、使用済み家電を適正に回収し、資源循環につなげる仕組みづくりが求められている。
フィリピンでは、パナソニック マニュファクチャリング フィリピン(PMPC)が家電量販店と連携し、10月から27年3月末まで実証を行う予定。
連携する量販店でパナソニック商品を購入した顧客を対象に使用済みエアコン500~1000台の回収を目指し、量販店の販売網を活用した回収スキームを検証する。
回収したエアコンの再資源化に加え、再生材を自社商品に活用したり、回収したエアコンを再生品として販売したりする可能性についても検証する。
PMPCでは家電を長く使い続けられる取り組みとして、25年11月に、再生した冷蔵庫80台を販売する実証を実施した。
26年9月からは、初期不良品などで戻ってきた冷蔵庫を厳格な品質基準のもとで再生し、「Panasonic Refresh」として直販サイトを通じて販売する実証も開始している。
商品の状態に応じてランクを設定し、購入から1年間の保証を付けて販売することで、家電を廃棄せず再び活用するとともに、より多くの顧客が高品質な家電を選べる機会を広げている。
これらの実証は、環境省の「国際金属資源循環促進業務」の一環として実施する。
日本で培った再生・資源循環の知見をASEANへ
パナソニックは、ベトナムとフィリピンでの実証で得た知見をもとに、ASEANを中心に各国・地域の制度や市場環境に合わせて、家電を長く使い続けられる仕組みづくりと、使用済み家電の適正な回収・再生・再資源化の取り組みを広げていく。
家電と資源の価値を最大限に生かし、サーキュラーエコノミーの実現に貢献していく。
同社は日本国内で、パナソニック検査済み再生品(保証付き)「Panasonic Factory Refresh」の展開や、使用済み家電を回収・解体し、鉄、銅、樹脂などを再び資源として活用する家電リサイクルに取り組んでいる。
こうした取り組みを通じて培った家電の再生・品質管理や、使用済み家電の回収・再資源化の知見を生かし、ASEAN全体にも広めていく考えだ。











