2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】在宅勤務が拡大、セキュリティがより重要に

 20年後半戦は新型コロナウイルスとともに生きるニューノーマル(新しい日常)の中で引き続き「デジタルトランスフォーメーション(DX)」「働き方改革」を切り口にしたソリューションが伸びていく。

 コロナにより従来以上にこれらの領域への関心が高まる。特に在宅勤務の拡大でセキュリティは今までより重要になりそうだ。

 数年来キーワードになっているDXはより一層重要になってくる。コロナにより人と人との接触が簡単にできない中ではクラウドの利用をさらに進める必要がある。AIは、「使ってみたい」という需要から使いこなすための実装を検討するようになってきた。

 多くの企業にとって市場環境の見通しが立てにくくなる中で、投資の選別が始まっている。より重要度と緊急度の高い案件への投資が進むため、IoTなど現場での実証を伴うものなどは先送りされる可能性もありそうだ。

 キャッシュレス決済は動きは鈍化するものの、非対面や非接触への需要が高まっており、引き続き底堅い動きを見せるだろう。

 働き方改革関連はコロナにより一気に進む。現状は各社ともICT基盤の整備が不十分なまま在宅勤務などに移行しているケースが多いため、今後ICTの整備などの案件は継続して出てくる。在宅勤務になったことで、コミュニケーションが重視される傾向が強いため、コミュニケーションツールの導入は加速するだろう。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は効果の出る導入を進める動きになっている。

 PCはウインドウズ10の更新が終わって法人向けでは一段落したが、在宅勤務の拡大でモバイルPCの需要が出るほか、学校ICTでGIGAスクール構想が進む背景から教育向けPCは伸びる。

 在宅勤務の拡大でセキュリティはさらに重要になる。標的型サイバー攻撃などが高度化して、在宅勤務を狙ったものも始まっている。

 多くの企業が在宅勤務の拡大とともにセキュリティにも目を向け始めており、全体的にセキュリティは底堅く伸びるとみられる。