2020.09.18 【ASEAN特集】オータックスエアコン用端子台、9-10月増産

タイ工場

 オータックスは、ASEANではタイとマレーシアに工場を展開する。タイ工場「オータックスエレクトロニクス(タイランド)」(宇治野公二GM=ゼネラル・マネージャー)では主力のエアコン用端子台の生産が好調で、9-10月にかけ、さらに増産を進める計画だ。

 タイ工場は13年に設立、14年から操業を開始した。「お客さまの近くで、お客さまのニーズに合致したモノを作り、販売する」「地域文化に根差した事業経営」がコンセプト。

 バンコク市近郊のプラチンブリ県ハイテクカビンブリ工業団地に立地。エアコン用端子台を主力に、今年から家電用スイッチの生産も始めた。グループ他工場からのDIPスイッチや操作系スイッチの輸入販売も行う。

 同工場での生産は今年1月から4月まで絶好調。5-6月は生産調整の影響を受けたものの、現在は回復基調にある。「欧州市場向けエアコンの生産調整で一時スローダウンしたが、7月からは戻ってきている。9-10月は増産体制に入る」(オータックスの富田周敬社長)。

 同工場では15年度(12月期)までに各顧客の認証活動が終了。16年度以降、大きく売上げが増加している。

 工場は1万5555平方メートルの敷地に建屋延べ床面積3千平方メートルという規模。将来、建屋増設が可能な工場用地も確保している。「タイ工場はフル生産の状況であるため、今後の米中摩擦の進展次第では追加投資も検討する」(富田社長)。従業員数は約110人。ISO9001/14001認証を取得済み。同工場産品はグローバル市場に供給されている。

 同工場は端子台の一貫生産工場として、プレス、成形、組立の一貫生産を行う。今後も自動化・省人化により効率を上げていく。

 マレーシア工場では一時、ロックダウンの影響を受けたが5月以降は回復。「現在はほぼ予定通りのレベル」(富田社長)に戻った。スイッチや端子台の生産を担っており、スイッチは全量を自動機生産する。端子台も自動機生産を開始した。