2020.09.18 【ASEAN特集】スミダコーポレーション先進自動化工場で高信頼性アイテム生産

スミダエレクトリック(タイランド)の工場外観

佐藤 PM佐藤 PM

 スミダコーポレーションのスミダエレクトリック(タイランド)は、スミダグループにとって車載用部品の一大生産拠点である。自動化設備を導入して一貫生産を行う最先端のモノづくりを行っている。

 タイ工場は、バンコク近郊のバンカディ工業団地に位置する。エイワ(タイランド)として89年に設立され、11年に現在の社名に変更した。敷地面積は1万1571平方メートル。建物面積は9900平方メートル。

 同工場は、クリーンルームでの自動機を中心とした高度なモノづくり拠点となっている。熟練した高いスキルを持つワーカーが多いことから、生産技術が成熟しており、新製品の早期立ち上げにも対応可能だ。ASEAN地域におけるモノづくりのハブとして今後も重要な役割を担う。

 生産しているのは、RFIDやタグ、医療機器関連、さらには車載および自動二輪車用のキーレスアンテナといった車載関連など。

 佐藤誠二プラントマネージャー(PM)は、スミダグループでのタイ工場の役割について「ASEAN地域におけるハブ工場であり、先進の自動化工場で高信頼性アイテムを生産しているのが特徴だ。もともと自動車向けの製品は生産していなかったが、スミダグループにおける車載向け事業の拡大に伴い自動車分野の事業に着手することになった。高水準での生産が続いている」と話す。

 タイでは自動車産業が伸びている。今後、xEV、自動運転などによるコイルの搭載点数が増えることが見込まれ、受注がさらに伸びると期待する。

 資材は、現地調達を引き上げるとともに、マスメリットを生かすため、スミダグループ工場から調達している。生産した製品は、特にオーストラリア、米国、日本への輸出を中心に、グローバル供給拠点としての機能を受け持つ。

 佐藤PMは、工場の特徴を「品質、コスト、納期を徹底する上で、生産設備の現地調達を推進しているほか、基幹部品については内製化を推し進めている。最新の自動化生産基地として国際競争力の高い工場だ」と説明した。