2020.09.18 【ASEAN特集】ヨコオプローブ自動組立てライン拡大

ヨコオ・エレクトロニクス(マレーシア)の外観

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安保 MD安保 MD

 ヨコオは、マレーシア工場「ヨコオ・エレクトロニクス(マレーシア)」(安保廣長MD=マネージングダイレクター)において、回路検査用コンタクトプローブや電子機器接続用スプリングコネクタピンなどを生産している。

 同工場は87年に設立され、88年から生産を開始。ケダ州クリム工業団地に立地し、3万6000平方メートルの敷地に、建物面積1万2046平方メートルという規模。従業員数は700人を超えている。

 主要生産品目は回路検査用コンタクトプローブで、部品加工とめっき付け工程から、その後工程であるプローブや検査用ソケットの組み立てまでを行うなど、11年度以降、機能・役割を大幅に拡大して一貫生産体制を確立してきた。19年度には約5億円の生産設備を増強し、生産体制のさらなる強化を図った。

 現在の部品加工能力は11年度比約14倍で、マレーシアでの一貫生産比率をさらに高めるとともに、新規設備の増設によりソケットの生産能力も同約15倍まで増強した。

 ソケットの組み立て能力も同約8倍に向上している。かねて推進してきた新5S(シンプル/スリム/スモール/ショート/スムーズ)思想に基づくプローブの自動組み立てラインを積極的に導入することで、さらなる生産性の向上を目指していく。

 マレーシア工場では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるマレーシア政府の移動制限令を受け、3月中旬から4月にかけて一時的にマレーシア工場の操業が制限された。しかし5、6月と挽回生産に成功し、現在も高い水準での稼働が続く。

 人材採用・育成については、生産体制拡大に伴い現地採用を積極的に実施するほか、日本本社と連携した研修を行うなど、現地幹部・技術者に加えて新人育成にも力を入れ、自立運用生産体制の構築を推進する。