2020.09.25 【九州・山口産業特集】QUEST先端技術向け人材育成など協力
芦原 理事長
NPO法人QUEST(福岡市早良区)はAI(人工知能)やIoT、スマートエネルギーなど先端技術に向けた人材育成と技術者教育を展開している。
今年度はコロナ禍で例年行ってきた事業や講座などの実施が難しい中、新人教育は4-7月にQUEST会員企業や福岡県産業・科学技術振興財団のシステム開発技術カレッジなどと協力し、オンラインで実施している。
芦原秀一理事長は「オンラインで進めたことでノウハウが蓄積された」とし、来年度も講義は一部録画を含めオンラインでも進める予定。一方で理解できているか判断が難しいところもあり、実習をどうするかは検討している。
下期は唐津ビジネスカレッジ、長崎県情報産業協会(NⅠSA)、会員企業などと計画、オンラインでシステムシミュレータ講座や人工知能入門講座、ⅠoTではラズベリーPiを使った教育も考えている。
組込みシステム技術協会(JASA)が実施する「ETロボコン」が今年度はオンライン開催となり、シミュレータによる競技会へ変更に。九州地区の技術教育もオンラインで行い、「企業ではシミュレータを使うことが多いので、それを経験できることは良かったのでは」とみる。来年度はモデル審査・シミュレータ・実技の3本立てで予定されている。
運営で携わっている福岡ソフトリサーチパーク(SRP)のIoT講座は硬軟織り交ぜ好評を得ており、今年度も検討中。配信で子ども向けの遠隔操作のプログラムなどを考えている。SRPのIoTまつりは11月16日から20日にオンラインで予定、QUESTも18日にイベント開催を予定している。
運営を委託されている「DELIA」と「JWAT WAVE」では実証事業など動きが出ている。今後も新人教育と企業への技術講座を事業の核の一つとし、ハードからソフトウエア、ソフトからハードへといったジョブシフトにも協力していく構えだ。