2020.11.02 【NHK技研90周年特集】開発と放送現場を支える有力企業・団体 アストロデザイン 眞鍋吉仁取締役事業本部長
眞鍋 取締役
8Kの企業向けサポートを提案
アストロデザインは、長年にわたり培ってきた8K技術とシステムソリューションをもとに、8Kでの新しいサービスを展開する企業向けサポートを提案している。
現在、8K/120p対応のカメラ、光伝送装置、ビデオサーバー、リアルタイムMTF測定装置、信号発生器、プロジェクタ、8K非圧縮映像の編集システムとしてサーバーに匹敵する高速・大容量の内蔵ストレージを搭載したマルチプラットフォーム「Tamazone Workstation AW-8800」など、撮影から収録、編集、伝送、表示装置までフルラインアップをそろえている。
当社では、8K/3D、8K/120ヘルツ映像、22.2ch音声に対応した「8Kシアター」を常設しており、編集中のコンテンツを実際の上映に近い環境で確認しながら即座に制作を進めることができる。
また、8Kコンテンツ制作支援の一環として、8K機材および8K編集室の「8Kレンタルプログラム」も展開。8K映像制作ワークフローの提案をさらに強化している。
放送分野のみならず、医療やセキュリティ、データ解析、スポーツ、建設など、様々な産業分野における8Kの可能性を訴求する。
例として、建設現場で高解像度のVRおよび8K映像を利用し、遠隔地からでも現場にいるかのような作業で危険を防ぐことや、医療現場で微細な血管やリンパの流れなどを人間の視力を超えた映像で細部まで表現してサポートすることなど、8Kがもたらす新たな発見や感動を届けたい。今後も8Kを基軸に、他社が行っていないニッチな分野での展開を強化していく。
一方、8Kの高解像度化以上の色の情報の広域化や高精細化が期待されており、例えば医療では血管の色(動脈と静脈の色の違いなど)がとても重要となるが、現在のカメラなどでは十分に判別できない。
そのため今後の高品質な映像を実現するキーとなる技術の一つ、マルチスペクトル技術を利用し、農業や医療など用途に応じて8Kを超える製品(8K+)を提案する。これまでの、人だけが楽しむ概念を超えて、人間以外のものに見えていた色を追求し、さらなるリアリティを超える研究開発を目指す。
8Kに5G、AI、IoT、3D、AR/VR/MR、クラウド、ブロックチェーンといった最先端技術を組み合わせた新しいサービスも強化し、新しい分野にも積極的に挑戦していく。