2020.11.05 【電源・パワー半導体技術特集】KOA DC-DCコンバータ用のSMD部品提供 電流検出用低抵抗器・高精度抵抗器・電流ヒューズなど
[写真1]SLPシリーズ
電子機器の多機能化・高機能化により様々な動作電圧のICが増えている。KOAはローカル電源であるD-DCコンバータに対し、電流検出用低抵抗器・高精度抵抗器・電流ヒューズ・バリスタなど、各種SMD部品を提供している。
省電力を目的としたパワーマネジメントで使用される金属板の低抵抗器では豊富な種類・サイズをそろえており、用途に合わせた選択が可能である。
金属板電極を樹脂封止した構造のSLシリーズは、抵抗値3mΩ~、定格電力~7Wの仕様を持つ。SLPシリーズ(写真1)は、5025、6432mmサイズで10m~100mΩの幅広い抵抗値範囲をラインアップ。抵抗温度係数±50×10⁻⁶/Kで製品高さ0.635mmの低背化を実現し、10m~40mΩで最大定格電力2Wに対応する。
シンプルな構造のTLRシリーズ(写真2)は0.5m~20mΩ、抵抗値許容差1%、T.C.R.±50×10⁻⁶/Kであり、寄生インダクタンスを極力排除しているため高精度な電流検出が可能である。また、2012mmサイズで1W、6332mmサイズで5Wと小型・高電力化により最大100Aでの電流検出を可能とした。
厚膜の抵抗器でも低抵抗領域において高精度の電流検出が可能になっている。100mΩ以下の低抵抗領域でT.C.R.±75×10⁻⁶K~の高精度に対応するUR73Vシリーズと、長辺電極構造により高い定格電力を実現したWU73シリーズ(写真3)をラインアップしている。当社は幅広い電流範囲に対して最適な提案を行っている。
また、高精度抵抗器の分野においても、RN73Rシリーズ(写真4)は動作使用温度 最高155℃を実現した高精度の薄膜チップ抵抗器で、様々な回路で求められる高精度、高安定性を実現する。
主な仕様は、定格電力 0.063~0.25W、抵抗値範囲 10~1.5MΩ、抵抗値許容差 最小±0.05%、抵抗温度係数 最小±5×10⁻⁶/Kの高精度を実現している。
過電流保護対策用のSMDヒューズでは、薄膜チップ型のTF10(1005mm、定格電圧32V)、TF16(1608mm、定格電圧32V)、樹脂封止型のCCP(3216mmまたは3225mm、定格電圧40~76V)がある。また、セラミックケース型のCCF(6025mm、定格電流0.4~15A)は、PSE認定品であるため100V電源の一次側回路で使用が可能である(写真5)。
過電圧保護対策用のチップバリスタでは、0603~5750mmサイズを用意し、ディスクバリスタのSMD化の流れに対応する。NV73C2Lでは、φ14mmのディスクバリスタと同等のサージ耐量(4,500A)を有した製品もラインアップしている(写真6)。
<KOA(株)>