2020.12.30 離島で自動運転車活用の交通・物流手段確立へマクニカ 広島で実証実験に参画

マクニカが実証実験に提供した小型自動運転車両「macniCAR-01」

 マクニカは、過疎化が進む離島において、小型自動運転車両を活用した新たな交通・物流手段の確立を目指す実証実験に参画した。

 実証実験は国土交通省の「スマートアイランド推進実証調査」に採択された広島県大崎上島町が、富士通と共同で4日間行った。マクニカは、オンデマンド交通技術と小型自動運転車両を活用する島内の新たな交通に、小型自動運転車両「macniCAR-01」による自動運転ソリューションを提供した。

 大崎上島町では、ドライバーの高齢化や人材不足、利用者の減少が深刻化し、公共交通機関の維持が危惧されている。町民の多くが自家用車などを利用するが、高齢化に伴い運転が困難になるため、安心・安全かつ利便性の高い、新たな移動手段の確立が重要なテーマとなっている。

 マクニカは実証実験で、自動運転実験車両macniCAR-01の提供および自動運転の実装、同車両を活用した運行企画立案、運行管理ならびに実験車両のオペレーションなどを支援する役割を担当。自動運転における運行面、技術面の課題を検証し、自動運転の実用化に向けて同地域に最適なソリューションサービスモデルを検討した。

 実証実験に使用したmacniCAR-01は、超小型モビリティの認定を受けたタジマEVの「タジマ・ジャイアン」をベース車両に、パーセプティン(香港)の自動運転システム「DragonFly」を実装して自動運転化。軽自動車のナンバーを取得して運行地域限定での公道走行を可能にした。