2019.10.14 【CEATEC2019特集】Society5.0実現へ〝共創〟を世界に向け発信

 わが国最大のCPS/IoT総合展「CEATEC2019」(第20回)」(主催=CEATEC実施協議会)が15日から18日までの4日間、千葉市の幕張メッセで開催される。開催テーマは、「つながる社会、共創する未来」。CPS/IoTの革新技術・ソリューションが披露される。展示会の名称は、昨年までの「CEATEC JAPAN」から「CEATEC」に変更した。スマートな社会、より良い未来の実現に向け、IT・エレクトロニクス技術への期待は一層強まっている。今年のCEATECでは、日本を代表する電機メーカーや電子部品メーカー、IT関連企業などが集結し、「Society5.0(=超スマート社会)」の実現に向けた、あらゆる産業・業種による「共創」を世界に向けて発信する。

 CEATECは2000年にスタートし、今年で20年目。16年から、それまでのIT・エレクトロニクス総合展から、これからの新時代に向けた技術・サービスを紹介する「CPS/IoT Exhibition」へとコンセプトを変更し、「つながる社会、共創する未来」をテーマに開催してきた。

 現在のCEATECは、あらゆる産業・業種による「CPS/IoT」と「共創」をテーマとしたビジネス創出のための、人と技術・情報が一堂に会する場として、「Society5.0」の実現を目指した展示会と位置付けられている。今年はそうした流れをさらに進化させる。

 Society5.0は、日本政府が掲げる成長戦略目標。50年頃の社会のあるべき姿を描き、30年をメドに具体化することを一つの目標とする。現代社会はコンピュータに続くIoTやAI(人工知能)などにより、「第4次産業革命」が起こりつつあるとされる。

 この第4次産業革命で生み出される社会像が「Society5.0」。「5.0」というバージョン番号は、「狩猟社会(1.0)」「農耕社会(2.0)」「工業社会(3.0)」「情報社会(4.0)」に続く「新たな社会」を指す。サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会が志向される。

 CEATEC2019の展示会場は、幕張メッセのホール2からホール8までの計7ホールを使用(昨年は計6ホール)。会場エリア構成は、総合電機メーカーなどが出展する「トータルソリューションエリア」、電子部品メーカーなどが出展する「デバイス&テクノロジーエリア」、企画展示の「Society5.0タウンエリア」などで構成。今年はエリアレイアウトを抜本的に見直し、横に帯のように線状にカテゴリ別レイアウトを行う構成とした。

 今年の総来場者数目標は4日間合計で、16万人(17年実績は約15万6000人)。1日当たりの平均来場者数は、過去のCEATECで総来場者数が最高だった07年とほぼ同等の4万人を目指す。

トータルソリューションエリア

 トータルソリューションエリアでは、総合電機や情報通信関連企業などが出展し、Society5.0実現に向けた製品やソリューションを紹介する。

 未来の暮らしを支えるセンサーソリューション、IoTやAIを活用した社会インフラソリューション、デジタル変革による人手不足解消など、様々な提案を行う。次世代高速通信規格5G関連や最新の4K/8K映像機器、スマート家電、ウエアラブル機器、VR/AR製品なども紹介される。

デバイス&テクノロジーエリア

 デバイス&テクノロジーエリアでは、IoT社会を支える電子部品・モジュールやソリューションを広く紹介する。

 次世代自動車用部品や産業機器向けの高性能部品、モバイル端末向け超小型部品のほか、センサーや通信デバイス、ソフトウエアを組み合わせたソリューションの提案にも力が注がれる。

企画展示

 企画展示エリアとして、「Society5.0タウン」「SMART X」「Co-Creation PARK」などを配置する。

 Society5.0タウンは「2030年のまち」をコンセプトに様々な業種の企業が集結。SMART Xは、特定の産業を革新的に変革するソリューションを展開する。

コンファレンス

 コンファレンスは、各界トップやオピニオンリーダーによる「キーノート」が連日実施される。技術トレンドを中心に幅広いトレンドを扱う「セッションズ」も開催される。

20周年特別企画

 20周年特別企画として、自動走行デモを実施する。JR海浜幕張駅から幕張メッセ会場までの公道を使い、自律走行型バスを4日間にわたり走行させる。

【CEATEC2019特集】目次