2021.01.15 ちゅピCOM 特約店制度スタート地域電器店とタッグ 放送と通信をセット販売

中谷 代表取締役専務 COO

 【広島】「ちゅピCOMふれあい」と「ちゅピCOMひろしま」が合併して、昨年10月1日に誕生した放送・通信サービスの「ちゅピCOM」(広島市中区)は、中国地方最大のCATV局となった。コロナ禍での営業戦略の一つとして、今月から特約店制度を本格的にスタートさせた。

 中谷博之代表取締役専務COO(最高執行責任者)は「一昨年に着任したが、加入数(純増)はうなぎ上りだ。そこへ新型コロナが来た。世間では『リモート』と言われるが、うちは真逆をやろうと思っている」と力を込める。

対面で営業活動

 その背景として、広島は中高年世代の人口比率が高く、40歳以上が60%を占める。「中高年世代をターゲットにしてリモートで営業ができるかというと難しい。完全な感染症対策を行った上で、やはり対面販売による営業活動をしていきたい」と中谷代表取締役専務COO。

 営業施策の柱としては、デジタルをさらにアップグレードすること。デジタルを営業するのは、アナログ方式で行う。その一つが「特約店制度」だという。その対象として地域電器店がある。電器店ではケーブルテレビの加入とともに、テレビなどの販売にもつながるので、双方が「ウィンウィン」の関係にある。

 昨年12月には特約店第1号として、東芝系電器店のTOPチェーン(広島市南区)との契約が締結された。中谷代表取締役専務COOは「これまであった代理店は顧客の紹介まで。今回の特約店(TOPチェーン)は、契約まで全て請け負ってもらう」と話す。特約店制度は昨年12月からのトライアル期間を経て、1月から本格稼働した。スタートしてすぐに数件の契約が決まった。

 新年度は特約店制度を拡充させていく。放送と通信をセットで販売していく方針だ。スーパーTVは「ちゅピCOM TV」に「ちゅピCOM NET」の月額基本料に1100円をプラスするとBS4Kはもちろん、ネット動画も大画面で視聴できる。「おうち時間の増大は我々にとって大きな需要があると思う。そこへテレビとネットサービスを提供させていただく」と中谷代表取締役専務COOは言う。

アフターサービスも充実 顔が見えるサービス徹底

 サポート部隊も昨年12月につくった。別名は「ムービングコールセンター」。いわば“動くコールセンター”。常にフィールドに出ていてすぐにお客さま宅に駆けつけることができる。顔が見えるサービスを徹底して行う方針であり、地道な営業姿勢とアフターサービスは、ケーブルテレビ局と地域電器店が得意としているところであり、そのシナジー効果が期待される。