導入の敷居下げる製品を提案

ハード的要素技術を生かせる業界へ　今年、参入の計画

　昨年は、新型コロナウイルス感染拡大で一部の案件がずれ込むなどはあったが、今年まで続いている案件が多く、事業的には大きな影響を受けたわけではない。当初はハードを軸に展開してきた当社だが、ソフトウエアやサービスレベルでの照明提案へと軸足を移し、注力してきた一年だった。

　当社のLED照明の特徴は長寿命を強みにしつつ、付加価値も高めた製品をリーズナブルに提供することだ。現在では、そこにソフトやサービスを組み合わせ、照明空間としての提案を進めている。

　事業としては、マンション改修に伴う照明案件を中心にしているが、新築マンションでの取り組みも視野に入れ始めている。これまで培ってきた技術力を生かして、改修だけでなく、新築案件にも対応していきたい。店舗などの空間演出や、マンションのエクステリア演出などにも取り組み、実績もある。

　これまで当社は、将来性のありそうな製品や分野に向けて事業の種をまいてきた。毎年が勝負の年であり、今年も勝負の年として臨む。

　今年からは、それらの芽が少しずつ出てきそうだ。長寿命で売ってきたLED電球「タフらいと」は、当初はコンシューマ向けで展開してきた。そのハード的な要素を生かせる業界はある。

　これまでの事業で培ってきた人脈を生かし、ハード的な要素技術を生かせる業界に今年は参入する計画だ。高付加価値でありながら、導入のハードルを下げられるような製品を提案していきたい。

　今年は、年明け早々に緊急事態宣言が再発令されるなど、コロナについては依然として予断を許さない状況が続いている。ただ、当社のビジネスに急ブレーキがかかっているかというと、昨年ほどではないという印象だ。

　昨年発売した、専用リモコンでコントロールできる照明制御システム「彩空（そら）」も、より使いやすくするためにバージョンアップを進めている。重視する照明空間の提案には重要なシステムであり、人に優しい空間を提供することにはこだわりを持っていく。

　当社は、施主や施主に近いお客さまへのダイレクト販売が中心。コロナ禍の中では、身軽に動ける上に、確かな技術力を持った当社のような企業が強みを発揮できると考えている。それを生かし、今年もお客さまに喜んでもらえるサービスを提供し続ける。