2021.01.26 【空質商品特集】新型コロナ、花粉シーズン対策で需要増加の空気清浄機

浮遊・付着菌を除菌、浮遊・付着ウイルスを抑制する次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」F-MV4100

 空気清浄機は、通常の年なら花粉シーズンを控えて、これから商戦の本番を迎える。ただ、今年は新型コロナの影響で過去最高の出荷が続いており、花粉飛散が少ないとの予測が出る中でも、旺盛な需要が今期は見込めそうだ。

 現在は、首都圏や関西などに非常事態宣言が出て、あらためてステイホームが求められており、室内の空気質向上への関心はより高まりそうだ。

 空気清浄機は、高性能フィルタでの集じん性能の高さはもとより、イオン発生による除菌・脱臭性能の向上など、性能は年々進化している。

 今期に入って、台数ベースでの出荷台数は順調に伸びる一方、金額ベースも拡大しており、1台当たりの購入単価が高まっている。

 多くのユーザーは、室内の快適性、清潔性向上への関心が高いことから、本格的な性能を求めて高級モデルを購入するケースが高まっているようだ。

 拡大する空気清浄機市場に参入を図るメーカーも増えている。新興メーカーや外資メーカーがそれぞれ独自の清浄技術に磨きをかけて、本格参入を果たしている。

 国内市場では、パナソニックをはじめ、シャープ、ダイキン工業の大手3社が高いシェアを確保しているが、各社とも今年は旺盛な需要に応え、増産体制で臨んでいる。

 例えば、パナソニックでは、同社独自の空気浄化技術である「ナノイーX」を搭載した加湿空気清浄機の提案に力を入れるほか、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」についても増産対応を図り、市場ニーズに応えている。同社では、今期生産台数を19年度比3倍に増やして対応しているという。

 各社は積極的に商品力の向上を図るとともに、意欲的な生産体制で、国内はもとより、グローバル市場でも存在感を強めていく方針だ。

パナソニックの主力製品 「ジアイーノ」次亜塩素酸で高い除菌効果、付着菌・ウイルスも抑制

 パナソニックは、空気質への関心が高まる中、加湿空気清浄機をはじめ、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」など幅広い商品陣容で清潔・快適ニーズに応える。

 ジアイーノは、食塩水(専用の塩タブレットを入れた水道水)を電気分解することで、高い除菌効果を発揮しつつ、安全性にも配慮した濃度で「次亜塩素酸」を生成する。

 もともと次亜塩素酸は、プールや哺乳瓶の除菌、水道水の浄化などに使われる安全で効果の高い除菌成分。

 ジアイーノでは、次亜塩素酸水を含侵させた除菌フィルタに空気を通過させ、浮遊菌の除去や脱臭を行うとともに、次亜塩素酸を揮発させ、ドアノブなど部屋の各所に付着した菌・ウイルスにも高い効果を発揮する。

 家庭用の主力機種は「F-MV4100/同MV2100」。塩タブレットの自動投入機能を搭載しており、従来は3日に1回程度の頻度で行っていた塩タブレット投入の手間を省く。

 塩タブレットを本体内の「塩自動ユニット」にあらかじめ入れておくことで、適したタイミングで自動投入される。

 また、広いリビング空間などでも使えるように風路設計を見直し、次亜塩素酸が浸透した除菌フィルタを通る風路(次亜塩素酸風路)の風量が従来に比べ増えている。

 このためF-MV4100は、従来の最大15畳から18畳(30平方メートル)へ、MV2100は従来10畳が12畳(20平方メートル)へと適用畳数が拡大している。

 F-MV4100は、約18畳の換気も考慮した居室空間での付着菌・付着ウイルス抑制効果も実証している。室内中央・奥側において、付着菌・ウイルスともに、いずれも約12時間で除菌・抑制効果を得ている。

 勉強部屋、個室などに手軽に設置できるコンパクトな9畳タイプのF-MV1100もそろえている。

 このほか、加湿空気清浄機では、高濃度になったナノイーXと「3Dフロー花粉撃退気流」を搭載し、花粉・ハウスダストをスピィーディに抑制する「F-VXT90」など、空気質への高い関心に応える充実した商品陣容で商戦に臨んでいく。