2021.02.19 新型コロナ接触確認アプリ「ココア」立て直しへIT室と厚労省の連携チーム立ち上げ

 平井卓也デジタル改革担当相は19日の記者会見で、新型コロナウイルス感染者と濃厚接触した可能性を通知するスマートフォン向けアプリ「COCOA(ココア)」の問題に触れ、ココアの立て直しに向けて内閣官房IT総合戦略室と厚生労働省の連携チームを早期に立ち上げると説明した。

 平井氏は「アプリを国民に広く安心して利用してほしい。今後は事案の経緯や原因を改めて精査して検討していくことが重要」と強調。ココアを巡る技術的な支援に加えて、開発と運用を担う連携チームを主導する方針も示した。

 連携チームの本拠地はIT総合戦略室に置き、ココアの機能改善などに取り組む。「今後の不具合に関してはこちらで責任を持つ」考えだ。

 平井氏は、不具合がインターネット上の技術者のコミュニティーで指摘されている現状にも言及。連携チームで、民間技術者らとコミュニケーションを図る仕組みについて検討する考えも示した。

 緊急性の高い重要システムへの対応については、「(9月に創設する)デジタル庁が関係省庁との連携の上、自ら開発してリリースまで担う」と説明。今回の問題などを経験値として生かし、「デジタル庁の設置準備に生かしたい」考えだ。

 厚労省は18日、ココアの修正版の配布を始めたと発表。Android(アンドロイド)版では、感染者と接触しても通知を受け取れなかった問題について解消した。アンドロイド端末の利用者が正確に通知を受け取れるよう、1日1回程度の頻度でアプリを再起動することを求めている。