2021.02.25 【「CP+」特集】 オンラインで充実のコンテンツ
【写真1】CP+2021 ONLINEのトップ画面
2020年は各社がフルサイズミラーレスなど、斬新な新カメラやレンズをそろえてカメラと写真のワールドプレミアショー「CP+(シーピープラス)」で全世界に訴求発信するはずだったが、コロナ禍に見舞われ、CP+は中止をいち早く決定することになった。今年はパシフィコ横浜展示ホールと、オンラインのハイブリッド開催を予定していたが、昨年末からの新型コロナ感染拡大に伴い「CP+2021 ONLINE」単独で、25日から28日に実施することになった。
■コロナ禍で市場反転と新展開の兆しが
CP+を主催している、カメラ映像機器工業会(CIPA)が毎月集計しているデジタルカメラ世界出荷統計から、コロナ禍の影響と市場回復などの新たな展開が見える。
顕著なのはカメラの平均出荷単価の上昇。グラフが示すように、11年を底に反転。20年はレンズ一体型が2万1337円、一眼レフが4万749円、躍進が顕著なミラーレスが8万4217円に達している。
昨年の出荷台数、出荷金額はコロナ禍の影響で例年出荷量が増える3月に前年同月比47.8%。底の5月には同27.4%まで落ち込んだが、6月に40.8%に反転。以降、回復基調に転じている。
12月の総出荷額は458億4163万円で同108.8%、そのうちレンズ交換式は391億4019万円で同114.3%まで回復。ミラーレスは304億2803万円で同136.6%を記録している。ミラーレスは国内でも37億1164万円で同129.7%と好調だ。
■ミラーレスが主役で単価は上昇傾向
カメラファン層拡大に貢献してきたミラーレスデジカメが主役になりつつある。
近年のカメラ市場は手軽な撮影はスマホに譲り、質を追求するカメラファンに支えられている。カメラ本体はレンズ交換式が出荷額の8割弱を占め、ミラーレスデジカメの伸びが顕著だ。
■CP+2021 ONLINE概要
CP+は開催前からオンラインで発信し続けてきた。写真1はONLINEトップページ。写真2が公式チャンネル案内画面。
出展各社は独自サイトを用意してカメラファンを啓発している。
■リモート時代のデジカメ活用に期待
27、28日は「動画」に特化したのも注目点。リモート会議が定着した。カメラ各社は、デジカメをWebカメラとして利用できるアプリを提供している。
リモート会議は、ビジネスだけでなく、文教関連でも多用されていて、デジタルカメラの新用途として期待されている。4K映像だけでなくハイレゾスペックの集音機能強化の要望も高まっている。
デジタルカメラ市場は転機を迎えている。
富士フイルムが特設サイトに出展
GFX/Xシリーズの魅力紹介、写真の楽しみ方も提案
富士フイルムは、25-28日に開催される「CP+2021 ONLINE」の特設サイトで、35㎜判の約1.7倍となるラージフォーマットセンサーを搭載したデジタルカメラ「GFXシリーズ」や、APS-Cサイズセンサー採用の「Xシリーズ」を訴求する。製品特徴を紹介するコンテンツのみならず、プロ写真家や俳優、開発者などが「GFXシリーズ」「Xシリーズ」の魅力について語り尽くす動画コンテンツも掲載する。
きょう25日に発売する「GFX 100S」は、1億200万画素のラージフォーマットセンサーや独自の色再現技術により、超高画質を実現するミラーレスデジタルカメラ。質量約900グラムのコンパクトボディーに5軸最大6.0段の手ブレ補正機構や、高速・高精度なAFを搭載し、高機動力を発揮する。大型センサーを生かして写真家のみならず、1億画素の写真を手持ち撮影などで楽しみたい写真愛好家にも最適だ。発表以降、予想以上の反響を呼び、予約が想定数を超えた。きょうから対象レンズと同時購入で8万円をキャッシュバックする発売記念キャンペーンも展開する。
同日発売の「X-E4」は、Xシリーズのフラグシップモデルと共通のセンサーとプロセッサを内蔵しつつ、質量約364グラムの小型軽量ボディーを実現。マグネシウム合金を採用したクラシカルで美しいデザインのボディーに、180度チルト式液晶モニターを採用するなど、優れた操作性を備える。いつでもどこでも気軽に持ち歩いて本格的な撮影を楽しむことができるミラーレスデジタルカメラだ。
プリントサービスでは、撮影した画像を美しい銀塩プリントに仕上げる「プレミアムプリント」をはじめ、写真の飾る楽しみを広げる「WALL DECOR」や、新サービスの「ハーフサイズプリント」などを紹介する。豊富な製品ラインアップをそろえる人気のインスタントカメラ〝チェキ〟の魅力も訴求する。
総合写真メーカーとして、入力から出力までトータルサービスを提供する富士フイルムならではの〝写真の楽しみ方〟を提案する。