2021.03.03 【スマートエネルギー総合特集】トリナ・ソーラー・ジャパンメガソーラー向け出力660Wのモジュール製品
展示される「Vertex S(バーテックス エス)」
世界に先駆け披露
トリナ・ソーラー・ジャパン(東京都港区)は、メガソーラー向けの超高出力の「Vertex(バーテックス)」モジュールの出力660Wの新製品を出展する。今月に世界に向けて発表される予定で、世界に先駆けて特別にお披露目する。
トリナ・ソーラーは20年2月に、バーテックスモジュールの出力500W超の販売を開始。以降、超高出力な次世代シリーズとして550W、600Wを発表した。550Wについては20年中に出荷を始めている。これらの後継として最先端の660Wを開発し、大量生産する体制を整えている。同社によると、こうしたメーカーは世界でもほとんどないという。
技術開発力に力を入れる同社は18年8月時点で、約790の特許を持つ。バスバー電極を増やし電力ロスを抑える特許技術や、セルとセルの間の隙間をなるべく小さくする技術などを生かして、超高出力を実現した。変換効率を向上させるため、セルを高密度で配置する技術を採用している。
製造工程でモジュールに欠陥が出るリスクも抑えられたといい、「無駄がない分、価格面も下げられる」(同社マーケティング部)という。
再エネ固定価格買い取り制度(FIT)後の自家消費時代を見据え、住宅や産業、公共施設などの屋根上に設置する「Vertex S(バーテックス エス)」も紹介する。高出力で高効率なモジュールで、20年秋に販売を始めた人気製品だ。屋根上設置タイプのモジュールとして、景観に配慮したタイプなど3機種を展開する。出力範囲は380-405W。
グローバルに展開しているバーテックスシリーズは同年11月までに、欧州やアジア太平洋、中南米、中東地域を中心に出力2GWの販売実績がある。既にバーテックスモジュールの年間の生産能力は20年末で22GWあり、さらに21年末には50GW以上に増設する計画だ。