2021.03.08 富士電機世界最大規模の地熱発電設備を受注

   

 富士電機はこのほど、ニュージーランドのタウハラ地熱発電所向けに、コンタクトエナジー社(ニュージーランドの大手民間発電事業者)との主契約者である住友商事から、プラント出力152MWの地熱発電設備一式を受注した。完工は23年の予定。

 地熱発電は再生可能エネルギーである地中の蒸気・熱水を利用して発電する。ニュージーランドは1000MWを超える地熱発電設備容量を有する地熱発電開発大国。タウハラ地熱発電所は、コンタクトエナジー社がオークランドから約280キロメートル南に位置するタウポ地区に建設する。

 富士電機はニュージーランドでこれまで計4カ所の地熱発電所の建設に携わっており、タウハラ地熱発電所の完成後は、同国の地熱発電設備容量の約4割を占める450MW相当の地熱開発に貢献する。10年にヌ・アワ・プルワ地熱発電所に140MWの地熱発電プラントを納入しているが、単機容量としては世界最大規模の地熱発電所になる。

 同社は地熱特有の蒸気に対応した蒸気タービン・発電機の技術に強みを持ち、1960年以降、ニュージーランドをはじめ北中米、インドネシア、フィリピン、アイスランド、日本など世界各地に合計84台、約3500MWの地熱蒸気タービン・発電機設備を納入している。00年以降の受注実績は世界トップシェア(約4割)を誇る。