2021.03.18 【九州・山口産業特集】パナソニックi-PROセンシングソリューションズカメラにAIプロセッサ搭載

AIカメラ

 パナソニックi-PROセンシングソリューションズ(福岡市博多区、尾崎祥平社長)は、成長が見込まれるセキュリティ分野で、世界シェアの拡大へ、福岡発のグローバル企業としてチャレンジしている。

 パナソニックのセキュリティ事業部を母体に、19年10月1日、福岡市で設立。米国と中国にも拠点を持ち、従業員は1300人規模だ。一般向け監視カメラ、捜査支援といった公共事業向けカメラ、医療向けなどのモジュールカメラなど、国内トップシェアのセキュリティカメラを中心に、4K解像度AIネットワークカメラ、ディープニング顔認証サーバーソフトウエアなどを開発している。

 i-PROのAIカメラはAIプロセッサを搭載。カメラ側に組み込むことで分散処理が可能となり、システムの簡素化、コスト削減につながる。対応はフラグシップモデルの5機種からスタート。21年度、順次拡大していく。

 AI処理は細分化されたニーズが多く、1社だけでは対応できる範囲が狭い。i-PROのAIカメラは後から様々なアプリケーションを搭載することで用途に応えられる。

 同社は一貫開発にこだわらず、このアプリケーションのプラットフォームを開設し、プログラムへの参加パートナーを募集している。開発されたアプリはサイトで紹介し、販路拡大の支援ともなる。

 プログラムは昨年6月から本格的にスタート、海外では先行してアプリも既にHPへ掲載されている。国内は既に約30社が参加し、4月からアプリをリリース。ホームセンターや工場で入場者のゲート管理、マスク着用の有無の把握などで利用される。

 「i-PROのカメラと搭載するアプリの開発者、カメラの利用者との三者をつなぐことで、ウィンウィンの関係をつくっていきたい」(同社)とし、オープンプラットフォームとしてそれぞれに強みを持つ企業とタッグを組むことで、ユーザーの様々な要望に応えるソリューションを提供する。