【広島】NHK広島放送局は14日、総合テレビでNHKスペシャル「銃後の女性たち～戦争にのめり込んだ“普通の人々"～」（全国放送／午後9時～午後9時49分）を放送する。

　戦時中、かっぽう着で近所を監視して回る女性たち。ドラマでは主人公をいじめる“隣組の陰険な集団”として描かれることが多い「国防婦人会（国婦）」。

　しかし、初めからそうだったわけではないことを示す資料や証言が次々と見つかっている。国婦の活動によって姑から離れて自由に外出できたという喜びや、軍人や町内会長などの男性と対等に演説できたという誇りの声。女性が活躍する場が少なかった時代、国婦への参加は「社会進出」の機会だった。

　やがて国防婦人会は1000万人の巨大組織に拡大したが、戦争激化とともに女性たちは国策に絡め取られていく。

　「社会の役に立ちたい」と懸命に生きた女性たちが、なぜ自身を抑圧するようになったのか。銃後の女性たちの“心の戦争"に迫る。