2021.08.24 【調理家電特集】巣ごもり需要の拡大続く

 調理家電商品群は、秋以降商戦の本番を迎える。コロナ禍でステイホームが増え、内食化が進んでおり、調理家電商戦には追い風が吹く。2020年度は全般的に巣ごもり需要の拡大で白物家電が全般的に好調に推移したが、中でも調理家電は好調な商品が多く、市場での関心が高まっている。

 調理家電は、巣ごもりで内食化が進んだことで、昨年度は大幅に販売増となった商品も多かった。

 電子レンジやホットプレート、トースター、ホームベーカリー、またキッチン家電として食器洗い乾燥機といった商品が健闘、おいしさ志向を反映して、高級タイプのIHジャー炊飯器も好調で、総じて調理家電商品群へのユーザーの関心は高まった。

 21年度に入ってからも、第1四半期(4~6月)は、比較的調理家電商品は堅調な推移を示している。日本電機工業会(JEMA)の出荷統計によると、ホットプレートは昨年度の好調の反動からか、前年同期比83.1%となったほか、トースターは同102.4%、ジャーポットは同100.6%、食器洗い乾燥機は同105%で推移。

 電子レンジに至っては同114.6%と2桁伸長で健闘している。ジャー炊飯器も101%と堅調で、金額ベースでは同108.9%で推移していることから、引き続き高級タイプが健闘していることがうかがえる。

 調理家電商品群では、近年ハードの進化はもとより、IoT機能を付加して、さまざまな食のサービスと連携させた提案も強まっており、調理家電戦略は新たなステージに入っている。多角的な視点で活性化を狙えそうだ。