2021.09.15 再エネで動くガンダム横浜港の人気展示、市内の風力発電から供給
展示されているガンダム©創通・サンライズ
再生可能エネルギーで動くガンダム—。横浜市中区の横浜港で展示されている実物大の「動くガンダム」に、市内の風力発電による電力が供給されている。新電力のみんな電力(東京都世田谷区)などが15日、明らかにした。
ガンダムは、高さ18メートル、重さ約25トン。人気アニメ「機動戦士ガンダム」のテレビ放映40周年プロジェクトの一環で、バンダイナムコグループの企画運営会社「Evolving G」が開催するイベント「ガンダム ファクトリー ヨコハマ」の目玉展示だ。
ガンダムは2020年12月から一般公開され、30分に1回程度、実際に前進したり施設に格納されたりして、観客を楽しませる。22年3月までの限定開催。
同グループが二酸化炭素(CO₂)の排出削減の取り組みを強める中、今年5月に供給電力が切り替えられ、みんな電力が再エネ100%電力の提供を始めた。電力由来のCO₂の排出はゼロだという。
みんな電力では、ブロックチェーン技術を使って、電力が由来する発電所を特定できる。供給元の一つが、横浜市が環境事業のシンボルとして07年3月から運転する風力発電所「ハマウィング」(横浜市神奈川区)だ。風車1基で出力は1980kW。年間発電量は一般家庭約600世帯分に相当する約210万kWhを想定する。
みんな電力は「脱炭素に向けて、人気キャラクターを通じ、再エネという選択肢の認知度を高めたい」と話す。
同社は横浜市とも連携し、東北地方で発電した電力を市内の事業者などに供給するプロジェクトに参加。今年4月から、ハマウィングの電力も引き受けて、市内の3事業者に供給しているという。