2019.11.19 【掃除機特集】スティックタイプの需要拡大 パナソニック、 「パワーコードレス」シリーズを拡充

家事負担軽減で取り回しに優れたコードレススティック掃除機の需要が拡大している

「MC-SB30J-H」「MC-SB30J-H」

「MC-SBU530J-W」「MC-SBU530J-W」

「MC-SBU830J-W」「MC-SBU830J-W」

 掃除機市場では家事負担の軽減や時短に対するニーズが強まり、近年は軽量で取り回しに優れたコードレススティック掃除機の需要が伸びている。コードレススティック掃除機は使いたい時にすぐに使える手軽さから需要が伸び、18年には台数構成比でキャニスタ掃除機を上回るなど、今や主流の商品になった。

 高齢化の進展や共働き世帯の増加で、家事負担の軽減に対するニーズが高まる一方で、掃除機においてはスティック式でも、キャニスタ型でも小型・軽量化が開発の大きな方向性となっている。

 一方で、掃除スタイルは従来のように毎日決まった時間に掃除することが減り、週末のまとめ掃除や、汚れが目立っている場所をその都度サッと掃除をする人が増えている。こうした背景から、取り回しに優れたコードレススティック掃除機への関心が高まっていると考えられる。

 18年度は掃除機全体で500万台弱の需要の中で、コードレススティック掃除機の出荷台数がキャニスタ型掃除機を初めて上回り、全体の53%強をコードレススティック掃除機が占めた。今後もこの傾向は続き、19年度には出荷構成比が6割を上回ると予測するメーカーもある。

 パナソニックの調べによると、サイクロン式掃除機や紙パック掃除機を使っていたユーザーがコードレススティック掃除機に買い替えるケースも多く、こうしたユーザーの8割が家庭でメーンの掃除機として使っているという。

 もはや掃除機で主流となったコードレススティック掃除機をメーンで使うユーザーは、パワーを重視し、高級モデルへのニーズが強い。一方、汚れがあればその都度掃除するといった2台目の掃除機として使う場合などは、パワーよりもさらなる軽量化を重視するというユーザーも多く、中・低価格帯モデルを求めるという。

 コードレススティック掃除機の中でもユーザーが求めるニーズは多様化している。コードレススティック掃除機を購入するユーザーの43%がキャニスタタイプからの買い替えで、46%がキャニスタに買い増しのユーザーということで、それぞれの用途に合わせた商品戦略に、各社は力を入れている。

パナソニックの主力製品

 パナソニックは、コードレススティック掃除機の需要が拡大する中、パワーや軽さ、メンテナンスのしやすさなど、ユーザーが重視する多様なニーズに対応すべく、「POWER CORDLESS(パワーコードレス)」のシリーズを従来の1ライン2品番から、3ライン5品番へと拡充し、市場ニーズに対応している。

 最上位モデルのMC‐SBU830Jは、新開発のハイパワーモーターにより、軽量化とパワーアップを実現し、コードレススティック掃除機において同社史上最高の吸引力200Wを実現した。

 同機は吸引力に大きく影響するモーターの仕様を見直した。モーターの外枠に軽量素材のアルミを採用し、さらに小型化して質量を約40%軽くすることなどにより、製品質量の約100グラム軽量化を実現した。さらに、延長管の長さを3.5センチメートル短くすることで、持ち上げ時の負担を約20%軽減したほか、ハンドルのグリップ部の滑り止め加工により使いやすさを向上した。

 小型化したモーターでも従来品以上の吸引力にするため、ファンの回転数を従来比1.3倍の10万回/分に上げることにより、同社史上最高の吸い込み仕事率を実現した。

 また、大容量リチウムイオン電池を8本搭載し、長時間運転を実現している。従来と同サイズながら容量が約20%アップした新バッテリを搭載することで、自動モードとロングモード使用時の運転時間が長くなった。ロングモード使用時、従来品の約1.3倍である最大約90分(ノズルブラシ回転オフ時)の長時間運転が可能になった。

 より軽さを重視するユーザーには、本体質量が2キログラム以下の軽量モデルで最高の吸引力(吸い込み仕事率100W)を実現したMC‐SB30Jをラインアップする。

 小型ながら、最適な回転数でハイパワーを実現する「新小型モーター」を搭載している。パワフルな吸引力と本体質量1.6キログラム(スティック時)の軽量ボディーを両立し、手軽ながらしっかり掃除ができる。さらに、手入れが楽なフィルタレスタイプとしてMC‐SBU530J(吸い込み仕事率140W)もそろえており、多様なニーズに対応した機種が充実する。