2021.10.01 「重い水蒸気」観測で予報精度アップセンサー技術など業界貢献も期待

水蒸気同位体比のデータ同化による影響を示した図(提供=東京大学)

 東京大学生産技術研究所の芳村圭教授らが、気温や風速の予測精度を改善させる新たな手法を発表した。水の重い同位体の方が凝結しやすく蒸発しにくいことに着目。大気中の水蒸気同位体比のデータを衛星のセンシングなどを活用して収集・分析するもので、世界で初めての実証という。対流圏の水蒸気輸送過程は降水過程に直結する重要な要素であり、メカニズムの理解が進むにつれて、天気予報の精度向上に貢献できる可能性がある。気象観測や予報の精度向上を巡っては、センシング技術に...  (つづく)