2026.02.18 DR制御見据えHEMS連携を強化 新型エネファーム発売へ パナソニック

HEMSとの連携を強化したパナソニック家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」新製品

仕様一覧
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 パナソニック エレクトリックワークス(EW)社は、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」の戸建て住宅向け新製品を開発し、4月1日から発売する。

 新製品は、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)との連携を強化することで、社会的要請や生活ニーズに対応する。以前から要望の高かったマイクロバブルバスユニットの接続にも対応し、より心地よい入浴体験を提供する。

 新たに搭載した「HEMS連携おてんき連動」は、太陽光発電の自家消費を高める機能となる。

 昨今、FIT(固定価格買い取り制度)の買い取り価格低下により、太陽光発電の自家消費ニーズが高まっている。HEMSから通知される太陽光発電の余剰電力予測を利用し、より細やかな運転計画を立てることで、太陽光発電を効果的に活用し、自家消費の向上につながる。

 パナソニックのHEMS「AiSEG(アイセグ)3」では、「AIソーラーチャージPlus」機能が、天気予報と過去の家庭の電力負荷を基に太陽光発電の余剰電力の発生時間を予測する。AiSEG3と連携した場合、余剰電力の発生が見込まれる時間帯に合わせて燃料電池による発電時間を調整することで、太陽光発電の消費を優先する。

 従来の「おてんき連動」では、余剰電力の有無にかかわらず、翌日の天気予報のみで運転計画を策定していた。新機能では、より精度の高い予測情報に基づく運転計画が可能となり、自家消費率向上に貢献する。

 蓄電池を併設している場合は、AiSEG3が蓄電池への充電量も考慮した上で、太陽光発電の余剰電力の発生時間を予測するため、自家消費率をさらに高めることができる。

 上質な入浴体験を提供するリンナイ社製のマイクロバブルバスユニット(UF-MBU3+専用循環金具)の接続にも対応した。同ユニットは、お湯に微細な気泡を発生させ、白濁した湯を楽しめる給湯システムとなっている。

 これにより、マイクロバブル温浴を家庭で楽しめるようになる。マイクロバブル温浴は専用リモコンを必要とせず、エネファームのリモコンから直接操作できる。

 ふろ自動での湯はり終了後にマイクロバブル運転を自動で開始する「マイクロバブル連動設定」も事前に設定可能。特別な操作なしでも手軽に利用できる。

 系統電力の安定化に貢献するデマンドレスポンス(DR)制御にも対応する。DRは系統電力がひっ迫するなど電力の需給バランスが崩れる場合に、需要側(家庭・企業)が電力の需給調整に協力する仕組み。電力系統の安定維持のため、需要側で電力需給バランスを調整するDRの重要性が高まっている。

 新製品では、スマートホーム向け通信規格「ECHONET Lite」を用いた発電要請に対応する機能を搭載した。DR実施事業者からの発電要請をECHONET Liteで受信した場合、要請内容に合わせた運転計画を作成する。

 エネファームがDR実施事業者から発電停止指令を受けた場合は発電を停止し、上げDR(系統電力に余剰があり、需要側の電力を増やす)に貢献。

 逆にエネファームがDR実施事業者から発電要請指令を受けた場合は発電し、系統からの購入電力を抑制することで、下げDR(系統電力が逼迫〈ひっぱく〉しており、需要側の電力を減らす)に貢献する。

 今後DRサービスの普及が見込まれており、需要側からの系統安定化に貢献できる分散型電源として、エネファームの活用が期待できる。

 2025年度補正予算でも、給湯省エネ事業としてエネファームが継続して補助対象となることが決まっている。加えて、カーボンニュートラル社会への取り組みが加速するなか、26年度もGX(グリーントランスフォーメーション)志向型住宅への補助事業が継続される。

 27年度からは新たに「GX ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)」が定義され、給湯器や蓄電池などを制御できるHEMSの導入が必要条件となる。

 さらに、再生可能エネルギーの普及拡大に伴い、電力系統の安定維持の取り組みが今後重要になり、第7次エネルギー基本計画でも、需給バランス維持に向けたDR活用が掲げられている。

 一方で、FITの買い取り価格低下により、太陽光発電の自家消費ニーズが高まる中、新製品を次世代の給湯設備として提案を強めていく。