2021.10.22 家電のノウハウ生かし人に寄り添うクルマへパナソニック オートモーティブ社の永易社長語る
「パナソニックらしいオートモーティブ事業を目指したい」と話す永易社長
高齢者やZ世代の攻略がカギ―。パナソニックで自動車向け事業を手掛けるオートモーティブ社の永易正吏社長(パナソニック常務執行役員)は、高齢者の快適な移動手段を提供することと、クルマ離れをしているZ世代(1990年~2000年代生まれ)がクルマを持ちたいと思うような一歩先の提案をすることに注力する考えを示した。
パナソニックは長年家電の開発で培ってきた技術と経験がある。永易社長は、人々の暮らしに寄り添う家電や住宅向け製品開発のノウハウがCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる時代の自動車開発に不可欠になってくるとみており、「パナソニックらしいオートモーティブ事業を目指したい」と話す。
IVI(次世代車載情報通信システム)で高いシェアを持つ強みを生かしながら次世代自動車のコックピット開発を進めると同時に、移動体験自体の価値を高めていく「車室空間ソリューション」が大きな差別化になるという。2030年の生活の姿から現在やるべき解決策を見出すバックキャストと呼ぶ思考で、社内外の幅広い年代と議論を進め開発に取り組んでおり、それぞれの人に合った移動の提案を実現しようとしている。
新スローガンとして「Heartmotive(ハートモーティブ)」を掲げた。人の心(Heart)と自動車(Automotive)との造語だ。人の心に寄り添った自動車が、パナソニックの目指すこれからのクルマになる。
パナソニックオートモーティブ社は来年4月のパナソニックのホールディングス移行時に事業会社パナソニック オートモーティブシステムズとなる。
(詳細は25日付、電波新聞と電波新聞デジタルに掲載します。)