2021.10.22 パナソニックCNS社の樋口社長米社巨額買収後の事業プランづくりに意欲

インタビューに応じるパナソニックの樋口専務執行役員=22日、東京都中央区

 パナソニックの社内カンパニーで企業向けシステムを手掛けるコネクティッドソリューションズ(CNS)社の樋口泰行社長(パナソニック専務執行役員)らは22日、東京都内で報道陣のインタビューに応じ、約71億ドル(約7700億円)で買収した米ソフトウエア大手のブルーヨンダーとの相乗効果を最大化するための具体的な事業プランづくりに乗り出したことを明らかにした。来年1月までにプランを作成する方針だ。

 パナソニックは9月にブルーヨンダーの買収を完了し、完全子会社化した。現在、買収後の事業プラン「100日プラン」づくりを進めているという。

 ブルーヨンダーは、人工知能(AI)などを活用して最適なサプライチェーン(供給網)を構築できるようにするソフトの展開で実績を持ち、世界規模で3000社以上の顧客基盤も築く。樋口氏は、こうした強みに「(パナソニックが持つ)センシングやIoT、エッジデバイス、ロボティクスなどを組み合わせ、この領域で強力にビジネスを進めていくことが可能となった」と力を込めた。

 今後は、顧客の供給網を一気通貫で管理するソリューションの市場開拓と進化に向けた取り組みを加速する姿勢も強調した。

 パナソニックグループの持株会社制への移行に伴ってCNS社は、来年4月に「パナソニックコネクト」に生まれ変わる。樋口氏は、買収後の事業ポートフォリオの改革にも言及。ハードを主軸とした単品売り切りのビジネスモデルから脱却し、「顧客の現場というフィールドでハードウエアとソフトウエアの組み合わせを追求したい」とも述べた。

 さらに「持続性のある収益エンジンに入れ替えないといけない」と強調。リカーリング(継続課金)で収益を稼ぐソリューション事業の拡大にも意欲を示した。
(詳細は26日付電波新聞・電波新聞デジタルに掲載します。)