2021.10.27 自動運転ロボで姫路城へZMPが社会実験に参画、「ラクロ」5台提供

自動運転モビリティ「RakuRo(ラクロ)」

 兵庫県姫路市街地に1人乗りの自動運転歩行速モビリティー「RakuRo(ラクロ)」が昨年11月に続き、再び登場する。ZMP(東京都文京区)は、JR姫路駅から姫路城まで自動運転ロボが走行する「大手前通り等自動運転モビリティ社会実験」(姫路市主催)に参画し、ラクロを5台提供している。今回はAR(拡張現実)なども用いて新たな価値を提供している。

 実験は今回で2回目。前回は昨年11月2日から23日までの3週間で、大手前通り歩道の片道約900メートルをラクロ2台が自動運転で走行。利用料金は無料で、地元の人や観光客など合計350人を運んだ。

 今回は大手前通りコースに加え、アーケードのある商店街「みゆき通り」のコース、姫路城を周遊する「姫路城周回」のコースの三つを用意。姫路城を周遊するラクロでは搭乗しながらAR体験ができ、ARサングラスをかけながらお菊の井戸、将軍坂などの城にまつわるエピソードを見聞きすることができる。みゆき通りコースでは搭乗しながらのキャラクターを探すゲーム体験も可能だ。

 全5台のラクロが走行。社会実装を見越し、利用料金は500円から設定。期間は10月23日から11月19日までの約1カ間。車体に取り付けているセンサー情報だけでなく、遠隔監視をしてロボットの状態をリアルタイムで管理。複数台の運行状況を同時に把握し安全な走行を心掛ける。

 大手前通りの途中には「ロボットステーション」も設置し、VR(仮想現実)体験やロボット展示も行っている。VRでは姫路城内部のバーチャル登城体験が可能。ほか、キャラクターを探すゲームもできる。

 谷口恒社長は「今年は600人の搭乗目標を設定した。来年以降も実験を継続し、姫路に自動運転ロボットが根付くように取り組みたい」と語った。