2021.10.29 【石油暖房特集】ダイニチ工業石油FH「SGXタイプ」

「SGXタイプ」

3枚の動くフラップで暖め、キャップ保持ユニット開発

 ダイニチ工業は、置き場に困りがちな給油口のキャップが自立する新機能を備えた石油ファンヒーター「SGXタイプ」を中心に、冬場の暖房需要の獲得を目指す。

 SGXタイプは、3枚の動くフラップ「快温トリプルフラップ」を搭載した最上位機。今年のモデルでは、給油口のキャップを開けるとそのまま自立する「キャップ保持ユニット」を新開発した。

 従来機種で採用していた「ワンタッチ汚れんキャップ」は、取り外しが簡単で好評な半面、「キャップを置いた所に灯油が付く」といった悩みが寄せられていた。

 新モデルではそれに応え、「ワンタッチ汚れんキャップEX」を開発し、自立できるように改良した。キャップ保持ユニットは外せるため、万が一キャップが故障してもユニット交換のみで対応できるようになった。

 暖房性能では、快温トリプルフラップにより、2枚の固定ルーバーと合わせて、温風が吹き上がりがちな小火力時でも足元から部屋全体をムラなく暖めることができる。

 ファンヒーターの燃焼量に応じて自動で角度を調整し、室内の温度ムラが出やすい小火力時にはフラップを下向きにすることで、床をはうように温風が遠くまで流れる。

 保温をしていない状態から35秒で着火することも強みで、素早い立ち上がりと高い暖房能力で足元から暖める。運転開始時に自動で火力をアップするオートターボ運転と組み合わせ、寒いときも素早く部屋を暖めることができる。

 消火時には、ファンが大風量で回転する時間を延長。バーナーの高温時間を長くすることで、臭いの原因となる燃え残りの気化ガスをしっかり燃やし切る「秒速消臭システムプレミアム」を搭載している。

 これにより、これまでの「パワフル秒速消臭システム」よりも消火時の臭いを約40%減らした。

 「ecoおまかせモードプラス」と省エネセンサーを組み合わせたエコ運転機能「Wエコプラス」も装備。室温が設定温度より2度高くなると消火し、1度低くなると点火するほか、人の在・不在をセンサーで検知して運転を自動でコントロールする。

 SGXタイプには10畳相当から15畳相当までの3機種をそろえた。1シーズンで灯油代と電気代を約6800円~1万600円節約できるという。

 操作パネルの傾斜は、日本人の標準体形の男女の動きを考慮して23.4度に設計された。「操作する」「表示を見る」という行為をあらゆる生活シーンから計算して導き出したジャストアングルで、立った状態でも座った状態でもボタンを押しやすい。