2021.11.01 「ケロロ軍曹」の電子マネーお目見えところざわサクラタウンで実証実験

サクラタウンコインのスマホ画面


 埼玉県所沢市にある大型文化複合施設「ところざわサクラタウン」で、漫画「ケロロ軍曹」などのキャラクターをデザインした電子コイン「サクラタウンコイン」がお目見えした。埼玉りそな銀行と富士通、KADOKAWAの3社が来年4月10日まで、実証実験として実施する。他の電子マネーにはない「おつり」の概念があるため、どのコインを使い、貯めるかを考えるという新たな価値創造につなげる国内初の取り組みだ。

 デザイン性のある電子コインが利用者にどう評価されるかを、KADOKAWAが運営する日本最大級のポップカルチャーの発信拠点として集客力があるところざわサクラタウンで検証。顧客満足度や地域振興策としての効果のほか、システムの安全性を見極め、新たなサービスの創出につなげたい考え。

 今回の電子コインは、タウン内2階の書店「ダ・ヴィンチストア」で購入し、同店での買い物の支払いに利用できる。

 電子コインには、ケロロ軍曹をはじめ、埼玉県マスコットの「コバトン」、所沢市のイメージマスコット「トコろん」、りそなグループのコミュニケーションキャラクター「りそにゃ」など数十種類のキャラクターのイラストやコメントをデザイン。端末にタッチするだけで支払いが完了するのが電子決済のメリットだが、埼玉りそな銀の担当者は「あえて『おつり』の概念を設け、おつりでどんなコインがもらえるのかという期待感を演出したい。どのコインを使って支払い、どれを貯めるかといった楽しさも提供できれば」と話した。