2021.11.08 21年度前期助成先82件が決まる天田財団
天田財団(神奈川県伊勢原市、末岡愼弘理事長)は、2021年度前期助成先を決定した。助成先は82件、助成総額は2億3231万円になる。
天田財団は87年にアマダの創業者であり、当時同社の天田勇会長を設立代表者として、塑性加工機械に関する技術の向上を図り、広く金属加工業界と経済の発展に寄与することを目的として、「天田金属加工機械技術振興財団」が設立された。07年からは研究開発助成の対象を時代のニーズに合わせて、レーザープロセッシング分野へと拡大している。
11年には公益認定を受け「公益財団法人天田財団」へと名称を変更。19年には金属などの加工業に従事する人材の育成と技能向上に有益な技能検定「工場板金」の受検手数料助成を公益目的事業に加え、現在に至っている。
21年度前期助成先における重点研究開発助成の課題研究「レーザプロセッシング」では、寺川光洋慶応義塾大学理工学部准教授の「高繰り返しフェムト秒レーザパルス照射による高結晶性かつ高導電性微細構造の直接描画」、Serien Daniela産業技術総合研究所電子光基礎技術研究部門研究員の「均質な脂質-タンパク質構造のハイスループット生産に向けたフェムト秒レーザープロセス開発」の2件ほか、「塑性加工」3件を助成先に決定した。
これにより同財団創立以来、34年間で累計助成件数は2001件、助成金総額34億3993万円となった。
今回決定した助成研究者に対して、日比谷図書文化館(東京都千代田区)において11月27日、助成金目録を贈呈する「天田財団助成式典」を開催する。