2022.01.14 ビックカメラ、ライブコマース事業を本格化スタートアップ「SHOWROOM」に出資

SHOWROOMと資本業務提携した

 ビックカメラは14日、ライブ配信プラットフォームなどを展開するSHOWROOM(ショールーム、東京都渋谷区)に出資し、ライブコマース事業を本格化させると発表した。これまではセール時に複数回実施した程度で、資本業務提携を通してライブコマース事業を立ち上げ、若年層を中心とした新たな客層の獲得も目指す。

 ビックは、スタートアップ企業に出資する総額100億円規模のファンド「ビックイノベーションキャピタル」を昨年7月1日に設立。10月には、カメラ機材の定額制(サブスクリプション)サービス「GooPass(グーパス)」を展開するカメラブ(東京都渋谷区)との資本業務提携を発表している。今回はそれに続く案件になる。

 SHOWROOMは、ライブ動画のストリーミング配信プラットフォーム「SHOWROOM」を開発・運営している。ライブコマースの基盤として活用されており、昨年5月には会員登録者数が450万人を突破した。昨年12月にも、バンダイやドワンゴなど6社との資本業務提携を発表するなど、業容拡大に向けて幅広い分野でのシナジーを進めている。

 ビックは提携により、SHOWROOMを活用してライブコマース配信を行う「ライバー」に商品を紹介してもらい、新たな購買体験につなげることを狙う。その後は、ビックの販売員が直接ライブコマースで配信できるようにすることも目指したい考えだ。

 また、SHOWROOMは若年層の利用も多い。「当社は全国に店舗があるわけではない。ライバーに付いている方や若い方にも当社を知ってもらう機会につなげたい」(ビックカメラ広報)。

 SHOWROOMの前田裕二社長は、ビックとの資本業務提携について「インターネット上で発信者と顧客が心を通わすこの新しい売り場こそ、豊富な知識とサービスマインドを持つ販売員のポテンシャルを最大限に発揮できるステージだ」とコメントを寄せた。