2022.01.21 【LED照明特集】22年の事業戦略KKテクノロジーズ・加賀谷史央代表取締役社長

加賀谷 社長

撮影用照明を新たな柱に育成
照明制御システム販売も加速

 昨年は、マンションのリニューアルを中心に案件を獲得し、事業を堅調に伸ばすことができた。照明器具というモノを売るのではなく、空間を作ることを意識した提案を心掛けてきた。

 当社の製品が長寿命であることなども評価され、紹介や口コミでビジネスを広げることができた。

 同時に昨年は、新たな分野に挑戦するための準備期間に当てた。当社にとって初めてとなる撮影用LED照明の製品化を目指して取り組んできた。試作機は、放送関連の国際展示会「Inter BEE」に間に合わせて展示した。実際に機材を使うプロの制作者からの評価にも、手応えを感じている。

 「雷電」シリーズとして今年の夏前には発売したいと思っている。

 サンプルを撮影現場で使ってもらっているところで、使い勝手など改良点に対する要望を集め、最終製品に落とし込む作業を進めている。

 撮影用照明は、当社にとって新分野への参入になる。これから新たな柱に育てるために、雷電シリーズのラインアップも強化していく。

 今年は1機種でスタートするが、数年かけてさまざまな撮影用照明を製品化していきたいと思っている。撮影用照明は、LED化していない製品もある。そこに商機があると考えている。

 撮影用照明で映像制作分野を切り開くとともに、柱であるマンションのリニューアル事業も力を入れていく。マンションのリニューアルは成約するまで時間がかかる。

 新型コロナの感染拡大で停滞した案件もあったが、そもそも時間と手間がかかるものだと思っているので、案件をうまく回すことができた。それが事業の拡大にもつながっている。

 今年は、照明制御システム「彩空(そら)」の販売も加速する。使い勝手や機能などで汎用(はんよう)性を高めるために改良しているところで、新しい彩空を夏ごろには発売したい。

 明かりを使って空間をよくするために、照明制御は必要。長寿命や高品質など当社の照明器具に対する信頼性と合わせて彩空を提案することで、お客さまが喜ぶ空間を作っていきたい。今年はもっと光の質にこだわる。